カテゴリー「東北学院中高ディベート部(~'09夏)」の69件の記事

2009.07.25

ディベートへの誠実さの深さ

 NADE東北支部のサイトを更新しました。
 東北地区の代表校は御覧の通りです。

 ここで特筆すべき代表校を3校紹介するのと同時に、本校に足りないもの、ディベートでは何が大切なのかを、生徒たちから学んでいる現実を紹介します。

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 結局、ディベートに対して誠実に向き合う意志の深さが、ディベートのスキルを伸ばすのではないかと思います。

 次に、チームの全員がそれぞれ、深い意志を持ち、共有できているかどうかによって、それがチーム力として形になって現れ、ジャッジを説得する力となり、それがあるチームに多く投票される=勝ちに繋がる、のではないかと思います。

 意志の深さは、敗戦という経験と時間によって培われるのでしょうか。

★能代高校さん

 代表落ちした昨年、地区予選後にミーティングをしていた姿が印象的でした。
 先輩は後輩に、大切な何かを伝えていたようです。
 その後後輩たちは、どうすればジャッジに伝わるディベートができるのかを、昨年12月の交流研修会や5月の交流大会で謙虚に学び、今回はわかりやすくて納得しやすい議論をつくって、予選を突破しました。
 その「謙虚に学ぶ」姿勢は、やはり昨年の敗戦がばねになっていると思われます。

 昨年涙を流した彼女は立派な女子大生になり(^^)、後輩のために役に立ちたい、と動いている姿を見て、素直に「成長したなぁ」と思うのでした!

★門脇中学校さん

 中学1年のころから少しずつ経験を積み、学びを深めた彼らも、きっと昨年の地区予選敗戦等の悔しさを、ずっと心に秘めていたのではないでしょうか?
 また、副校長の三浦二三夫先生も地区予選では「初めて会津(若松第二中)に勝てた」と喜んでおられました。その思いは何年分でしょうか(^_^;)

 負けても腐らず、誠実なディベートを追求し続けてくれた生徒のみなさん、その生徒を指導して下さった三浦先生、澁谷先生、ほかにも彼ら・彼女らを支えて下さった先生方や保護者の皆様に、敬意の念を覚えます。

★湯本高校さん

 今回、地区予選にも初出場ながら、チームの中の一人は見覚えがありました。
 うちの部長(高3)が中2の時、陸上部の生徒に手伝ってもらって、初めて地区予選に出場したときに、何故か勝ってしまった、湯本一中出身の生徒です。
 その前年、つまり彼女が中1の時、湯本一中は樫村先生引率のもと、全国で準優勝しております。
 おそらく、その時の感動と、次の年の敗戦の悔しさを、4年も温めて今年に至っているのでしょう。
 顧問の先生が「彼女は高校1年の時からディベートがやりたいと言っていたのだが、機会に恵まれず、今年ようやく、ディベートに意義を感じた仲間に恵まれて出場に至った」と言っていました。
 うちの高校が能代高校に敗れ、湯本高校の全国行きが確定したことを知り(僕が伝えたのですが(^^ゞ)、喜んだ姿を見て、その誠実な思いの深さを感じました。

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 残念ながら本校の部員をみると、中学部員も高校部員も、ディベートに誠実に向き合おうという姿勢が、生徒によってばらつきがあるのは確かです。

 今年度の私は、自校の指導にウエイトを割く形で臨んだのですが、その多くは「このままではチームの仲間に迷惑をかけて結果が出せないんだよ」という、意識指導に終始せざるを得ない状態で推移し、議論を吟味する状態には至りませんでした。2度・3度言っても彼らの行動に変化が生じなかった(昨年はチーム全体の行動に変化が見られたのです)のはやはり、何度も痛い目、苦しい目に遭っている私と生徒たちとの間に温度差があったからではないかと思っています。

 しかし今回、高校3年生の話を聞いてみると、「議論は自分たちで選択して作ったものなので」と、結果を受け止めている様子。また、「『ここだけは守ろう』という、ジャッジに伝えるべき内容をうまく伝えられなかった」と、ディベートについて理解が深まっている様子が伺えましたので、彼らと3~5年、ディベートに取り組んで良かったと、昨日は思いました。
 彼らには今後、ディベートの指導ができる人材に育ってもらいたいと思っております。

 ジャッジに伝えるべきものは、多くのことを調べ、試合を見学して分析したり、また自分たちも試合をしてみる中で、それらすべてを凝縮させて、肯定側の立場では~~、否定側の立場では~~、と絞り出すように生まれてくるものだと思います。

 確かに、日本語を喋れれば誰でも、議論はできるし、ディベートには取り組めます。
 ですが、ジャッジを説得するのは難しいという事実、なぜなら必ずしも、自分たちの主張がジャッジに賛同してもらえるとは限らないからであり、それを乗り越えて「~~を伝えよう」と思えるか否かは、中高生ディベーター本人の中に深い意志がなければ無理なんだろう、と思います。

 さて、それを生徒の中に育てるにはどうしたらいいのでしょう?
 口で言っても、伝わりにくいものなのかもしれません。
 敗戦というショック療法が現実的なのかもしれません。

 本番で負けて気づく、その前に気づく方法があるといいのですが…。
 そもそもディベートとは、伝わって初めて楽しい競技だと思うんですけどねぇ。独りよがりじゃいくら頑張っても伝わりませんよねぇ。

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2009.06.15

報告:Skypeディベート

 東北学院中高と南山中高女子部とが、2009年6月11日(木)に高校生論題にて、6月12日(金)に中学生論題にて、練習試合を行いました。

 木曜日に行われた最初の実践…まず、片方のマシンからはSkypeでアカウントでのログインができない!というアクシデント!
 …この原因は、電源スイッチと間違えて押したボタンが、ワイヤレスネットワークの利用のON・OFFのスイッチだったために、そもそもネットワーク利用ができないことが原因だったということが、その日の23:30に、担当SEからのメールにて判明・・・お恥ずかしい限り(;_;)

 そのため生徒には、部のアカウントでログインさせた状態でコンピュータ室に残し、ダッシュで物理・地学教員室へ行き、私のマシンにテスト用でインストールしていたSkypeを立ち上げて、何とか私のアカウントでログイン。南山さんのアカウントと接続し、部のアカウントを「会議通話」に招いて、16:40くらいに準備完了。南山高校の皆さんの下校時間(17時半)に間に合うような試合時間をギリギリ確保できました。

 その時まで「会議通話」が途切れないか、などのテストもしていませんでしたので「やはり機器のセッティングチェックは、本番と同様の状態で通信ができると確認が取れるまで行わなければ」と思った次第です。
 しかも残り時間が少ないと焦っていたため、録音をスタートさせるのも遅れて、肯定側立論の最初の一部が切れていますm(__)m(南山の皆さん、ゴメンナサイ)

… … …

 Skypeでの試合を成立させるには、「肯定側マシン」「否定側マシン」の他に「司会兼タイムキーパーマシン」を準備するのがコツだと思います。そして「司会兼タイムキーパーマシン」がTapurで会議通話を録音します。

 両ディベーターは、自分のマシンから聞こえるタイマーの音を開始&終了の合図にします。すると、立論と反駁では、マシン間の通信遅延があっても、双方ともルール通りの指定された時間でスピーチが展開されることが保障されます。

 質疑応答ではどうしても、通信遅延が気になります。(テレビの衛星中継のような感じです)
 また、相手の反応がないのが、回線が切れたためなのか、考え込んでいるのかが分かりませんので、重ねて質問をすると相手の声が返ってきたりなどがあります。
 そこで、通常より1分長い(高校は4分、中学は3分)質疑応答とします。

#ちなみに両校とも、マシンにCCDカメラを接続していないため、
#互いの様子の画像とか、お互いの顔とか、見えない状態で、音声のみを頼りにディベートをしています。
#良いか悪いかは分かりません(^^ゞ…本校は当面買いませんが、必要であればカメラを購入して下さい

… … …

 下記のグッヅがあれば、より効果的にSkypeでのディベートができます。

  • ミュート機能のあるマイク(音をオフにして、周りの人と相談ができる。南山中高さんが使っていると思われたので、部費で買ってきました!千円強です。)
  • タイマー(口頭でのディベートと同じですが、司会マシンが知らせる時間は音だけで表示がないので)

… … …

 2回目となった12日(金)なのですが、事前にマシンのセッティングをしたものの、私が7時間授業だったため、4時半ギリギリのマシン設定完了。ですが、録音もばっちりで、南山中学校さんの皆さんの経験になったのではないかと思いました。

 本来なら13日(土)に、肯定・否定を入れ替えて、中学生の試合をする予定だったのですが、本校は中総体・野球の応援で、しかも前の試合が延長に入ってしまった関係で、時間までに学校に戻れず、延期となりました。

… … …

 今回の実践の感想及び気付いたことです。

  • 名古屋と仙台とを結んでいるとは思えないほどのクリアな音声で、十分にディベートに耐えられる通信ができます!
  • 地区予選を控えている今の時期ですと、他地区の学校との方が練習試合をしやすい、という側面もあるのでしょうか?
  • うちの部員のことを言いますと、ディベートへの取り組みの真剣度が違います!
    それは昨年全国優勝の南山高校女子部の皆さんとディベートができる、という点も若干あるのですが、やはり普段接していない対戦相手に面と向って自分の議論をぶつける、ということが、彼らのモチベーションに繋がっている気がします。
  • 互いに多少聞きにくい点がある(聞こえることが“当然ではない”)ため、一生懸命に聞こうとしますし、マイクを用いて一生懸命に伝えようとします。コミュニケーションをしようとするモチベーションは高いと思いました。
  • 学校間交流に特有の「何時からできるか?」「何時に終わらせる必要があるのか?」という縛りは結構大きい。(これは通常のディベートでも一緒だとは思いますが、学校って結構雑用が生じて、時間通りに開始できないケースがままある)

… … …

 以上のようなことを踏まえても、やはり遠征費用・宿泊費や食費などがかからないことを考えれば、「費用対効果が大きい」ものを手に入れることができた!というのが結論です(^^)

 今後は、

  • 公立中高の皆さん等と結ぶには、Skypeのインストール等の許諾が得られにくいのではないか?
  • 回線が細くてディベートの最中にSkype通話がが途切れるケースがあるのではないか?
  • 十分に太い回線があって、Skypeのインストールが許されても、口頭でのディベートをするには、声を出しても迷惑にならない部屋を確保する必要があるのですが、それは中々確保しにくいのではないか?(本校は2つあるコンピュータ教室のうちの片方を使わせてもらい、もう片方はコンピュータ愛好会や調べ学習等に使われています)
  • 自宅から参加したいという個々人とどう結ぶか?

といった懸念がありますが、そういった問題点を克服して、このSkyepでのディベートも普及すればいいなぁ、と思う次第です。

 ご意見・ご助言等ございましたら、お聞かせ願いますm(__)m>ALL

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2009.06.11

ディベートの歴史に一ページ!…Skype

 本日(2009年6月11日)放課後、東北学院高等学校と南山高等学校女子部とが、インターネット+Skype(会議通話機能)を用いて遠隔地同士を結んだディベートによって練習試合を行います。

 南山高等学校女子部の皆さんから、前回の書き込みに対して応答があったことで、ようやく実現の運びになりました。
 また、南山中学校・高等学校のディベート部の顧問の先生には、今回の実践にご理解と許可を頂けました。改めて感謝申し上げます。

 Skype特有の通信遅延を考慮して、質疑応答の時間を通常のディベート甲子園ルールより1分増やすなど工夫が必要なのですが、15年前から「学校間でネットを介して、音声にて競技ディベートを」と、本校で情報を担当する先輩教諭以降取り組んできたことが、ようやく実現しそうです。

#音声をリアルタイムでやりとりするのが、当時の技術では困難であることが、SEの検証で立証されたので、テキストベースの『オンラインディベート』を発展させた、という経緯があります。

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 昨日は本校の情報教室を担当するSEの方に、1日がかりで2台のマシンを、本校のネットワークポリシーに適した形でSkypeが使えるよう、設定して頂きました。担当して下さったSEの方には、本当に感謝ですm(__)m

 さて、前回の書き込みから相当時間がかかっておりますが、一番のネックだったのは、断絶のないSkype通信をするにはセキュリティーの施された情報教室のマシンではないマシンを準備する必要があったのですが、それを生徒に使用させることを認めて頂くには、どのような方法を施す必要があるか、を考える事でした。

 最終的には

  • 専用の情報コンセントに、部で購入したルーターを接続させた時だけ、Skypeは外部と接続が可能
  • ルーターとマシンとは無線で接続できるのですが、そのルーターに接続できるのは、上記設定を施したマシンのみ(厳密な接続制限)。無線も暗号化。
  • Skypeで練習試合をする時には、必ず教員が付き添う。
  • 対戦相手の生徒がSkypeを用いて、ネットでのディベートを行うことについては、対戦相手側の教員の許可を得ておく。(あくまで教員レベルでも確認を取り合った上での、双方のネット利用とする)
  • ルーターとSkypeのインストールされたマシンは、練習試合終わったら取り外し、サーバー室(生徒の立ち入りが禁止)に片づける

という、多少原始的ですが見た目も確実なセキュリティー確保の方法を採ります。

 なお、上記Skypeが使えるようにインストールされたマシンは、DOS窓が使えなかったり、IEのProxy情報が表示されなかったりなど、途中のIP情報が生徒に調べられて、そこをセキュリティーホールに外部よりいたずらされることがないようにするなど、可能な安全対策を施すくらいに、念には念を入れ、生徒のネット使用を許可して頂ける環境作りに尽力しました。

 ただ、ここまで準備しても、ルーターは5千円弱で、部費(2万円強で、本校の部活動の中では下から数えた方が早いほどの低予算な部活です。本校で最も歴史の浅い部活なので…)で十分に賄えましたし、ソフト類は無料ですし、多額の費用を必要としないことは嬉しい限りですhappy01

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 ということで、2校による小さな実践を確実にこなし、教育ディベートとインターネットの教育利用との、両方の歴史に1ページを刻みたいと思っておりますm(__)m

 …大きな失敗なく「出来て良かったね」と言える実践になるよう、朝から祈っています。

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2009.05.07

中1の新入部員が2人!

 ご無沙汰しております。
 第8回にもなる東北ディベート交流大会も、何とか終えて、生徒たちと帰って参りました。

 さて実は、我が東北学院中高ディベート部は、中1の部員を2人獲得できました!
 結構嬉しいですhappy01
 明日から何とか、工夫して、ディベートの楽しさとコツを伝えていきたいと思います。

 中1の部員は、一昨年昨年と連続して、2人ずつ獲得しています!
 ということで、中学部員が6人になったんです。

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 ですが、私と高校部員達とで、意見が割れていることがあるんですよcoldsweats01

 「この中1の新入部員を地区予選でレギュラーにすべきか?」

 …確かに、このまま地区予選の選手にしてしまうと、初めての公式戦が地区予選で、想像以上のプレッシャーで折角今まで3年取り組んできた先輩の足を引っ張ってしまう可能性もあります。
 …ただ、その体験を積まずに1年過ごしても、いろいろ経験は積みますが、結局1年後に、本当に怖い公式戦の現場を知らずに地区予選に臨むことになる訳ですし…。

 ま、実際のところは、新入部員がどれだけ真摯に取り組めるか、にあるのですが(^^ゞ

 ひとまず、前進してから考えます(^^)

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2009.03.28

本校の部活が停滞している分、各地のジャッジ及びディベーターの皆様へ

 本校のディベート部は春休み中です・・・というより、「集まって取り組む意義が小さい」状態とみんなで判断して、個別に課題を担ってリサーチ活動をする、ということに決まりました。

 ・・・実際にはリサーチできていないでしょう(笑)
 次の部活の集合日は決まっていますが、「調べましたが、分かりませんでした」というオチは見え見えです。

 実はちょうど一週間前、春休みに入りたての本校ディベート部は、1泊2日の校内合宿を行いました。といって特別なことをした訳ではありません。春休みの講習があって忙しい生徒たちと、合宿をすることで登下校の時間を有効活用しよう、という趣旨の合宿です。
 また、これを機に、本校出身の各代OBに来てもらって、現役生のディベートを見てもらおう、という内輪企画です(^^ゞ

 OBの結論は

  ディベートの試合をするには、(論題周辺の知識を)分からなさ過ぎる。
  =試合をするには早すぎる!

…ということでした。

 OBの最後の一言は「試合形式での練習にこだわる必要はない」というもので、現役も、試合の講評で相当厳しく言われたこともあり、合宿2日に予定されていた試合をキャンセルし、もう一度、自分たちが何を分かっていないのかを確認する作業をしました。

 厳しく言われるのも分かります。
 例えば高校生は、「参議院は衆議院のカーボンコピーだ。チェック機能を果たしていない」と主張しますが、

  • カーボンコピーと言うが、参議院の何を指して「カーボンコピー」と表現するの?
  • 参議院のチェック機能とは、どのようなものと考えているの?
  • 本当にチェック機能を果たしていないの?(=実態に即した内容なの?)

等々、現状を正しく認識しているのか否か、OBからすると、相当疑問に聞こえたらしいです。

 まずそもそも、ディベーター自身が分かっていない(理解が足りない)ことをジャッジに分かってもらう(理解しもらう)ことを出来る訳がないんです!
 ですから、しっかりと準備をして学習を積み、まずはディベーター自身が論題を理解することが、ディベートをする前にはどうしても必要なのです。

 そりゃ、形式的なものでいいなら、ディベートはできますよ。
 でも、傍から見たら、つまらないでしょうね・・・あ、だからつまらないって言われたんでしょうね

 私としては「どこが分からないかに気づくために試合をしてみよう」「“試合をする”という目標を定めて初めて、試合に耐えうる準備ができる」とも思うのですが、せっかく時間とお金をかけて来てもらって、つまらないディベートを見せられてもねぇ、そりゃOBも悲しいですよねぇsad

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 以上、以前に書いたとおり、うちの部活は中高とも閉塞状態なのです。

 ですが、そこで教育的な教室ディベートを指導する立場の人間がどうするのか、が問われます!

 「分からないからつまらない」とするならば、「分かれば面白い」のです!

 ですから、中高生の分からない部分を見つけて、どう学習してもらうのか、が問われます

 とにかく中高生には、論題発表後の一ヵ月そこそこで、大学生や社会人を納得させるだけの予備知識や背景の理解なんぞ、不足していて当然かと思います。

… … …

 今日、明日と、幾つかの地区で春季大会が開催されていると思います。

 ジャッジの皆さん、厳格なディベートの判定も当然必要ですが、恐らくいるだろう、知識と理解が足りない中高生に対しては、教育的な講評をもって、次の試合で良い議論をしてもらうようご指導下さい。

 ディベーターの皆さん、春季大会のタイトルは喜ばしいものだとは思いますが、真に大切なのは、ディベートを通じて、またジャッジの講評から学んで、論題に関する本質を知って、来るべき全国大会の予選に繋げることです。春季大会での勝利に目を眩ませないよう注意して欲しいものです。(中高生は勝てば嬉しくて、または負ければ悔しくて・・・いずれにせよ感情が先立って、大切な内容を記憶に留め損ねますからねぇ…

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2009.03.25

逸る気持ちにブレーキをかけ続けながら

 ディベート甲子園用の論題が発表されてから1ヶ月、何人かの先生方はBlogで情報発信されている中、当Blogはご無沙汰しておりました。

 例年、学年末試験で部活動休止期間中に論題が発表されます。
 特に新高3(現高2)のメンバーは、やはり「今年で最後」という思いが強く、論題発表前後は心中穏やかではなかったようです。2月の最終週には「今日発表されてませんか?」と、放課後に私のところに訪ねて来る部員が複数いました。

 ただ、今年の私は、部員に「焦らずに、着実に」と言い聞かせてきました。

 論題発表当日に、図書館で、出来る限りの関連図書を借りたり、早速ネットや新聞記事データベースで検索したり、といったスタートダッシュをかけなくても、着実な議論が構築できるように、順を追って考えよう、という取り組みをさせたつもりです。

 「量より質」という考え方もありますが、“最初から最後まで量”でなくても、マンパワーなどのソースがなくても良い取り組みができることを証明したい、という考えもあります。(実際には様々な先駆的取り組みがあるのですが)

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 しかしながら現在の本校は、正直、閉塞感があります。

 ただ、悩んでも、壁にぶつかっても、一人一人が自分で答えを見いだす姿勢が、7月以降の地方予選突破に繋がると信じたいです。

 問題はその、一人一人に答えを見いだす姿勢を持ってもらうにはどうしたら良いか、ということなのですが…

 続きは後ほど。

 皆さん、共に頑張りましょう!

  &頑張れ+気持ちと意識を高く保て!>部員

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2008.12.22

やはり「現場の声」を踏まえてディベートを

 生徒の発案で、『ミヤギテレビ』さんに取材へ行ってきました。
 幸いなことに、移転した本校から歩いて行ける距離にテレビ局があるのです。
 報道部長の方が対応して下さりました。本当にありがとうございました。

 08北海道・東北【共通論題】の「日本は少年犯罪の加害者の実名報道を法的に認めるべきである。是か非か」でディベートをするにあたり、やはり、「報道を担うとはいかなることなのか」は、実際に現場で報道を担っている方から聞くべきなのだ、と、感動しました。
 このように現場の声を伺う取材からは、ディベートのために本やネットでリサーチすること以上のことが得られます

 そして、現場で報道を担う方であっても、真実を報道し、更に具体的に掘り下げることで、犯罪の抑止や減少に寄与することが報道機関の務めであると考える一方で、少年の更生に重きを置く少年法の趣旨は理解できて、その双方でいつも現場は揺れ、悩んでいる、ということを語って下さりました。

 そういった現場の方ですら、「答えが定まらない」ことに対して真剣に悩むのですから、この論題に対して、共に一理ある双方の立場でディベートをすること自体、そもそも一定の難易度があるのだと思います。
 ですがこうして、現場の声を正しく拾い上げて現状分析を行い、それを元に第三者に伝えるということが、ディベーターに必要な姿勢だと思います。
 また、議論(ディベートの試合のみならず、準備やアフターディベートも含む)を繰り返すことで、現状に対しての学びを深めることができることに、教育的な意義も感じます。

勝ち負けにこだわっていてはそこまでは無理かなぁ(^_^;)?

 新しい論題に触れる度に、こうして学びが深められるのが、ディベート活動の大きなメリットだと感じております(^^)
 これがですね、面白いんですよ~(^^)v

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2008.12.14

ディベートが分かるという事の本質を知る

 マクベ君が「先生は交流研修会の後で『今回の研修で何が役立ちましたか?』と書かせたりしますけど、あれはない方がいいと思います」と言ってきました。
 昨日の、泉にあるユアテックスタジアム仙台で行われたパブリックビューイングに行く途中の、車の中での話です。

 をを、それは、本校OBも「あれは教員の自己満足だ」と言っていたことと基本的に同じだなぁ、と思い、その理由を聞いてみました

 「交流研修会で得た経験は貴重なんですが、それは、後からいろいろとディベートをしてみて、『あの時、ああだったなぁ』と、じわじわと、身についていることに気づくものなんです。ですから、会が終了した後では、正直、何を学んだか、うまく書けないんですよね」

 をを、それはそれは!

 とかく教員の視点で、何を学んだか、その段階のものを意識付けさせるべきかと思っていましたが、ディベートのスキルを得るという事は、分からないものが分かった、と、教科学習のようなものではなく、体験として中高生の中に少しずつ、でも重要な糧として蓄えられていくものなのか、と思いました。

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 一方で、本校の部活に関して、12月26日(金)から始まる『第6回交流研修会』に向けて、残りの期間、どのような活動をすべきか、部員と私の間で検討されました。

 それに対してマクベ君が「やっぱり自分で立論を作れないとダメですね」と言ってきました。

 その理由が、的を射ていると思いました。

 「自分で立論を作れないという事は、論題に対する背景を分かっていない、ということだと思うんです

 をを、なるほど!

 ディベートは、ある論題に対して、肯定・否定に分かれて議論をする競技です。
 論題は、肯定にも否定にも一理あるものが選ばれています。
 その、論題を肯定する理由・否定する理由を述べるのが、立論です。

 立論が書けない、ということは、論題を肯定・否定する理由が分かっていない、ということですので、立論以外の質疑・一反・二反を担当しても、ちゃんとした役割を果たせないのです!

 どうりで、他者の立論を借りてきて、何とかディベートをこなそうと思ったK君は、全く形にならないディベートをしてしまうはずなんです!

 また、論題の背景がわかって、その上で論題を肯定する理由・否定する理由をまとめるって、一人で行うにはある程度のスキルが必要なのだと思います。
 そういう観点で見ると、うちの部活でもディベートが上手くなったなぁ、というメンバーは、ある程度ディベートの回数をこなしている生徒であって、経験する中からディベートで必要なスキルを蓄えることができた生徒なのだなぁ、と思うのです。

 ですから、経験のあるメンバーが、経験のないメンバーと、1対1で話し合い、少なくとも「自分の立論ができる」ところまで持っていく必要がある、と・・・ディベート部を率いて11年目のこんな段階になって分かりました!

 ・・・上記のことなんですが、「そういうった指導をしないで『交流研修会』に参加させて、痛い思いをして、組んだ相手に迷惑をかけないように必死で努力する」という“ショック療法”の方がいいかな?という話も出たのですが、「本校でやれるだけやってもまだ足りない、という経験の方がいいだろう」ということになりました。

 うん、ディベートも、ディベートの指導方法も、奥が深いです!

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2008.11.30

議論は借りてもいいけど理解がないと…

 ディベートとは最終的に個人の、ディベートに対する理解が大切で、4人のうち一人でもディベートに対する理解が小さい人がいれば、チーム力を最大に発揮することはできません。

 只今部活では、「昨日の敵は今日の友」方式のトーナメントを行っています。
 12月末に行われる『第6回東北ディベート交流研修会』も、同様の方式の練習試合を行いますので、初戦の個人戦に力が発揮できるよう、個人戦ベースの練習をしています。
 昨日、中1の新人K君とF君の2人と、ラバーズのマクベが試合をしました。
 ジャッジは僕と、高3I君、中2のM君です。

 1反を担当したK君が「今日は時間的にゆとりがないので、自分のパート(肯定一反)が終わったら帰ります。」と言いました。仕方のないことなので「認めるよ」と言いました。

 …K君は、オンラインディベートから立論を借りてきて読んで…しかも原稿は読み切りましたが、ジャッジはフローが取りにくいスピーチで、ちょっと困ったなぁ、と指摘したのですが、質疑の応答もしどろもどろ、更には肯定側第一反駁では、相手立論への反駁も、再反駁もできずに無言で終了という始末…

 しかも「時間だから帰りたいんですけど」と、物を片付け始め…。

 ・・・一反が無言で「僕時間がなくて帰るから、二反のF君頼むよ」…ってそりゃないですよね(^^ゞ

 で、「試合が終わるまでいろよ」と言ったら、残りました。
 更に僕は「ちゃんとフローを取れよ」と言ったら、取っていました。

 F君からは「2反では相手の立論について話をしていいですか?」と質問があったので、「話したいことを何でもいいから話しなさい」としました(^^ゞ

 F君は2反で、1反に近いことを幾つも言いました。

 勝敗は「言わずもがな」なのですが、大切なのはここからです。

 K君には「F君があれだけ言いたいことがあったのに、1反で無言だって言うのは、F君に対してどう思う?」と聞くと、ものすごく反省した言葉が一言返ってきました。
 それからもう一つ「今回のディベート、面白かった?」と聞きました。
 懐かしいです。この質問はちょうど1年前の同じ時期に、当時中1だったM君に質問したものです。
 当然面白くない。なぜかというと、議論が良く分からないからです。そこで聞きます。「なぜ、分からないのに、オンラインディベートのその肯定側立論を使ったの?

 「議論の中身が分からないなら、『仮に僕が犯罪を犯されたとした場合に、僕の名前が新聞に載ったりテレビで報道されるのは嫌です』という形で、自分の思い“だけ”を立論で述べた方がよっぽどいいと思うよ。」と言いました。なぜなら、その方が、肯定側の気持ちが伝わるからです。

 ディベートでは、肯定側・否定側のディベーターの気持ちがジャッジに伝わって「分かった!」となるところが、最大の面白さの一つです。
 勝ち負けにこだわると、最初のうち、そこが欠落します。
 とたんに、見ている方も(おそらくジャッジも)つまらない競技になります。

 K君にも時間がないだろうと思いましたから、「次はマクベと組むから、十分に教わって、自分も聞き手も“分かる”ディベートをしなさいね」と言って、僕からは終わりました。

 すると、高3のI君が話し始めました。
「試合始める前に、中1の二人には『話し合え』と言ったのに、全然話し合いをしなかったよね。それがどうしてか解せない。(加えてこの試合の結果になっている)」
「Kは、立論の内容を理解して、信じろ」

 ・・・この「立論の内容を信じる」って、短い言葉ながらに、重いです!
    内容に一理あるので、自分が信じられる立論をつくることが、超重要ですよね!

 高3のI君が終わると、中2のM君が「僕もいいですか?」と。
 をを、その積極性は、去年なかったよね(^^)

 気を使って、少し席を外していたのですが、ちょろっと聞いてみると

F君は、反駁したいことがあったから質疑したんだよね。で、どうしてその内容をK君に伝えなかったの?

 ・・・をを、これまた本質的で、簡単に改善できる内容の指導を!

 いや、部活全体が成長している実感が湧きます。

 高校生に言わせると「後輩が入部してくれたから、先輩としてしっかりとしてくる」のだそうです。確かに今年、高1も中1も入部してくれました。今までは「今年は入部者がいたけど次の年はゼロで」というケースが多かったものですから。

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 ちなみに今年は部費で、CoDAが作成したディベートワークブックを部員数分、揃えました。
 部費で買ったので、部員のものとして渡すわけにはいきません。ワークブックにナンバリングして個々人に貸出、それを卒業時に部に返却してもらって、更に後輩に貸し出す、という形をとることにしました。

 中1の二人は、ディベートの仕方を身につけたいと、ワークブックを熱心に開いていたのですが、それも大切なのですが、ディベートは実際に試合をすることや、仲間同士で話し合うこともとても大切なのです。

 でも基礎知識がなければ、やっぱりディベートは上手になりません。
 ワークブックを読みつつ、試行錯誤をしながらディベートを体験する取り組みをすること、その両輪が大切だと思います。

 そして、ディベートに本気になること。
 これは、『東北ディベート交流研修会』で、他校の生徒とチームを組んでみることが大いに刺激になりますので、その時でいいな、と思っています。
 現に今の中2も、去年の『東北ディベート交流研修会』以降で、意識に違いが出てきたなぁ、と思いましたから。

 まだまだですが、ここからの成長を期待したいです>我が部活。

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2008.10.26

ディベートで進路が拓かれる!

 全く手前味噌で申し訳ないのですが、本校ディベート部のメンバーが、とある公立大学のAO入試に合格しました!

 一昨年の前部長に続く快挙と言ってもいいだろう。

 彼も、ディベートに出会って、人生が変わったのではないかと思う。
 出会いは人を変えるものだ。
 そして、変わるなら、良い方向に変わってもらいたい。それを成長と人は言う

 確かに最近の高3メンバーからは、視野の広い、成長が伺える言動が伺える
 そんな彼の最終版に近い志望理由書は、正直、肝心な部分があいまいなものだった。

 ディベート部での活動のことを書いていたので、「ここは弱いだろう」という部分は遠慮なく指摘した。「もしも君が否定側質疑だったら、同様の質問をするでしょ!」と言ったら、頷いていた
 以前の彼と違うのは、その指摘を、一晩で、根性で修正してから出願したことだ。
 その行動力が今回、彼の身を助けたと思う

 ディベートへの取り組みが良い訓練になっていたことを、顧問として嬉しく思うし、最終的に、ディベートの意図するところを体現するだけの強い意志を持てるようになったのが、彼の財産になったと思う。

 手放しでおめでとうを言いたい。
 おそらく、保護者の方々も喜んでいることだろう。

 『ディベート甲子園OBOG会』にも入会してくれるということなので、出来る範囲内で、今後も宜しくお願いしたい。

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