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2015年8月9日 - 2015年8月15日の6件の記事

2015.08.15

(教員免許更新)生徒指導1:生徒指導と学級集団

『現代の生徒指導』
第1章 生徒指導と学級集団

住田 正樹(放送大学客員教授)
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1.学校教育と生徒指導

「 学校は,いうまでもなく児童・生徒に社会の文化を伝達する教育機関である。児童・生徒に社会の文化を習得させ,社会生活に適応できるように意識的・計画的に社会的形成を加えることを目的としている。」

学校が伝達する文化は2つ

<1>認知的文化
 社会生活に必要な知識・技術,また芸術といった知的な働きに関わるもの
学校では学習指導(授業・教科、及び教科の体系性・系統性によって伝達)

<2>規範的文化
 社会の価値・規範・態度・行動様式など社会生活における行為の仕方に関わるもの
学校では生徒指導(集団生活や集団活動における相互作用を通して伝達)

2.学級集団の構造と児童・生徒理解
(1)児童・生徒理解

|教師は教育者だが、学級集団の管理者。
|どのようなリーダーシップ、指導態度をとるか。

|児童生徒の個人理解(心理的側面、社会的側面)
|具体的な情報の収集方法→観察法、調査法、検査法

(2)学級集団の構造

|下位集団の存在(=クラスという集団の中の小集団)
|フォーマルな下位集団(班や係や委員会、など)
|インフォーマルな下位集団(パーソナルな関係、自然発生的、集団凝集性)
| ソシオメトリック・テスト(ソシオグラム)

3.教師生徒関係と生徒指導
(1)教師のリーダーシップ

「 教師のリーダーシップ行動は学級集団の雰囲気を規制し,教師生徒関係や生徒間関係をも規制するから,学級の教育目標達成を左右する最も重要な要因である。」

リーダーシップの2つの機能
|どのような集団でも、この2つの機能がなければ集団は、
|維持・存続できない。

<1>P機能:集団目標達成(performance)の機能
集団の目標達成に向けての働きを強化する機能

教師のP機能とは学級集団の目標,つまり児童・生徒の学習目標を定め,学級生活の基準を設定して,児童・生徒がその目標や基準に基づいて行動するように方向づけていく教師の行動
(学習の推進、生活指導の課題の付与、話し合いなどの進行の指導)

<2>M機能:集団維持(maintenance)の機能
集団成員相互の連帯性を促進して集団を維持・強化する機能
教師のM機能とは児童・生徒とのコミュニケーションを図って児童・生徒の心境を理解し,配慮して,児童・生徒の情緒的安定に努めて学級集団をまとめ,強化していく教師の行動
(生徒への配慮、生徒を公平に扱う、生徒の緊張を解消する)

「三隅二不二は児童・生徒が認知している教師のリーダーシップ行動と学校モラール(学校・学級活動に対する児童・生徒の満足度や意欲的・積極的な態度)との関連を調査・分析して
 PM 型> M型(pM型)> P型(Pm型)> pm型
の順に学級連帯性は高く,学校に対する不満は低く,学習意欲は高く,規律
遵守的であることを見出している」(三隅二不二 2005)

(2)教師の指導態度
1)グッドとエバートソンの研究
(1974)

「好意」「無関心」「関心」「拒否」が、生徒の学習や行動に及ぼす影響を分析。
しかし、教師と生徒の関連は相互的生徒が無関心だから教員も、また教員が「拒否」だから生徒も「拒否」。教師が「好意」を持てば生徒も「好意」を持つ。)

2)ローゼンサールとヤコブソンの研究

「 この研究は,教師期待が生徒の学業成績や教室内での行動を規制するという研究であり,教師期待,また「教室のピグマリオン」として知られている。ある人に対して強い期待や思い込みをもつと,その人はその期待や思い込みに沿って行動するために当初の期待や思い込みが現実のものとなっていく。これを「自己成就的予言」というが,教師期待は自己成就的予言である。」

→期待が違うと、態度が違う。

⇒「教師生徒関係が学級集団のあり方や児童・生徒の学習態度・学習意欲を大きく規定する

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2015.08.14

(教員免許更新)情報社会8:学習指導要領の改訂と教育の情報化に関する諸施策

『情報社会に対応した学校教育』
第8章 学習指導要領の改訂と教育の情報化に関する諸施策

堀田 龍也(東北大学教授)
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様々な学校での活動の根本となる法律等の理解がメインテーマ
きちんと理解し把握して頂きたい。

1.平成23年度からの新学習指導要領の特徴
1)新学習指導要領のポイント

|「3.基礎的・基本的な知識・技能の習得」を踏まえて
|「4.思考力・判断力・表現力等の育成」がポイント

|(↑文部科学省「新しい学習指導要領」のWebサイトより)
|…文部科学省もWebで発信している!
| 教員免許更新講習の内容も10年に一度Webに残されることが前提
(あ、僕が学習内容をBlogに残すことも上記に寄与しているんだ…(^^;)

2)教科で「習得」と「活用」を

(新学習指導要領は)
・全国学力調査を行うことが前提
・知識は確実に習得させる.(←習得はきちんと出来ている)
・活用する能力も重視(←でも活用能力が足りないのではないか…)

ICTを活用して、知識の習得は効率的に
|そして知識の活用を考えさせる学習活動の充実を。

3)各教科の授業時数

|小学校では主要4教科+体育&外国語活動の授業が増え、
|総合的な学習が減っている。

|中学校も主要5教科(特に外国語)+保健体育が増えて、
|総合的な学習が減っている。

4)新学習指導要領の体系

|学習指導要領と学習指導要領解説が全国の教員に配布された。

2.新学習指導要領と教育の情報化
1)教科ごとの内容

・中2国語:聞く・話すの領域(プレゼンをする)
|PCでなくても、模造紙を用いても良い。目的や状況に応じて
|新聞、インターネット、図書館の資料(非線形テキスト)の「情報の比較」。
|(メディアごとに(情報の)性質が違う)
|→評定に関わる入試で出題も

・社会
|地域に関する情報の収集、処理
|主体的に情報手段を活用するように配慮(=ネットを使いたい時にはすぐに

・算数・中1・中3数学
|資料の活用、乱数の発生、グラフでの分析
|数量や図形についての感覚(図形やアニメ)

・理科
|指導内容において
|観測、実験の家庭での情報の検索(下調べ)、実験、データの処理(グラフ)
|実験の計測→実験は大事だが、その処理にPC等を活用

・道徳
情報モラルに関する指導に留意

・中学音楽、美術
知的財産権、肖像権

・中学保健体育
|情報機器の使用と健康とのかかわり

2)総則の記述

・小学校・指導計画の作成等に当たって配慮すべき事項
 「コンピュータで文字を入力するなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け、適切に活用」(←これが身についていないと中学の学びが成り立たない
 「これらの情報手段に加え視聴覚教材や教育機器などの教材・教具の適切な活用を図る」

3)教育の情報化に関する手引(2009.3)

第1章 情報化の進展と教育の情報化
第2章 学習指導要領における教育の情報化
*第3章 教科指導におけるICT活用
*第4章 情報教育の体系的な推進
*第5章 学校における情報モラル教育と家庭・地域との連携
*第6章 校務の情報化の推進
第7章 教員のICT活用指導力の向上
第8章 学校におけるICT環境整備
第9章 特別支援教育における教育の情報化
第10章 教育委員会・学校における情報化の推進体制(←税金で導入されたものを組織的に活用していくということについて、どういう体制を整えていくべきか)

*は、教科指導で分かる指導をしましょう、というお話

3.本講義のまとめ
1)講義内容に関わる重要事項の確認

「1.社会の情報化は急速に進行し,学校にもさまざまな影響や転換が求められている
2.授業でICTを活用し学力を高める
3.情報社会で生きていくための教育を施す(=情報活用能力を高める)
4.情報モラル教育は喫緊の課題である
5.校務の情報化で多忙化解消と効率化を
6.新学習指導要領や諸施策は上記を前提としている」

2)今後の対応

・教職員の意識(情報化に生きる教師は、子どもたちのためにうまく活用
・教育インフラとICT整備(ICTの有無で授業の質が変わる時代&情報活用能力で生きる力が変わる時代

⇒(先生方の身の丈に合わせて)逃げずに,できるところから少しずつ始めることが重要

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(教員免許更新)情報社会7:校務の情報化

『情報社会に対応した学校教育』
第7章 校務の情報化

堀田 龍也(東北大学教授)
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1.校務の情報化とは
1)今日の社会における情報化

 学校よりも世の中の方が情報化が早いと言われている。
 いつでも、誰にでも、時間も距離を越えて、情報をやり取りできる(仕事の引き渡しもできる)
 情報漏洩の防止の仕組みが発達&セキュリティ意識が大切

2)校務の情報化の必要性

 教員の多忙化…どのくらい多忙なのか&どのように多忙なのか伝わっていない←仕事道具としてのPC類はどうなっている?
 →公務の情報化(特に雑務の部分の効率化)で生じた時間を子どもと向き合うことに振り向けることができるか?
 情報の共有と公開(古い情報のままでは?)
 子どもたちの個人情報を扱わずに教育は出来ない。個人情報を扱うのは学校では必然→情報セキュリティの確保、教員の意識が大事!

3)校務の情報化の種類

1.文書のデジタル化と共有
2.校務用グループウェアの活用
3.学校ホームページでの情報公開

2.校務の情報化の実際
1)教育条件としての情報化とその効果

「・ 学校の組織力を高め,効果的・効率的な教育を行うことにより確かな学力を確立するとともに,情報活用能力など社会の変化に対応するための子どもの力をはぐくむため,ICT 環境の整備,教師のICT 指導力の向上,校務のICT 化等の教育の情報化が重要である.(中央教育審議会2008.1.17)」

このことを踏まえた新学習指導要領になっている!

・校務用パソコンの整備状況(H20.3)
 小学校:50.6% 中学校:51.7% 高等学校:84.9%

→2人で一人でセキュリティが守れるのか、公務が効率化するのか?

2)教育活動の質の改善と外部連携

・公務に関わる情報を電子化し共有
・公文書のやり取りをネットワークを介して行う
・児童生徒に対する教育の質の向上(時間の増加、授業の充実、学習者情報の共有化)
・学校経営の改善と効率化(共通理解の促進、把握・分析、学校経営の改善と効率化)
・保護者や地域との連携
・児童生徒や地域の安全・安心の確保(不審者情報などを保護者へメール、(私立では)ICカードを利用した登下校状況の把握)

3)情報セキュリティの確保

私物PCによるデータの持ち出し→社会問題化
 →安全なサーバ上で情報を一元管理→情報漏洩のリスクを大幅に軽減

手書きの有無については、情報化での変化はない
効率化による生徒と接する時間の増加と授業の充実
実際に情報化を体験している先生方の実感

3.説明責任と校務の情報化
1)学校ホームページ

|(音声だけで表現されていますので、
| 実際に色々とご覧ください(^^;)

2)学校ホームページの発信内容

・学校の活動の様子を保護者向けに発信→校理解が協力体制に!

3)学校ホームページの効果

学校研究の成果の発信が他校教員に役立つなどの例

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2015.08.11

その時を生きた経験の有無と、抽象概念の教育

こちらの教員免許更新講習で、「子どもの頃にインターネット、ケータイ、スマホがなかった」状況を実際に生きて何かしらを考えた私たちは、(場合によっては)常識が十分に発達していないうちに新しいメディアを使っている子どもたち」の新たな状況を、常に念頭に置いておく必要が有ることを学びました。この差が、意外と大きいですよね。

サリン事件を始めとするオウム真理教に若者が多く入信した時期を実際に生きて、宗教と教育などについて考えたこと…
オイルショックの時期を実際に生きて、エネルギーや国際関係について考えたこと…
高度経済成長期を実際に生きて、労働や豊かさについて考えたこと…
そして、太平洋戦争を体験し、大日本帝国から今の日本になった時期を実際に生きて、戦争と平和、憲法、そして、身近な人の命について考えたこと…

その時期を体験した人と、まだ生まれていない人との差が、意外と大きいんですよね。

また別な教員免許更新講習で、《抽象的な概念の把握自体が難しい》+《発達段階への対応が難しい》ことを学びました。

すると、エネルギー、国際関係、宗教、教育、労働、豊かさ、そして、戦争、平和、憲法…これらの《抽象概念》を《発達段階に応じて》把握してもらうこと自体、大きな人生体験なしには難しいとなります。

特に、身近な人の命がなぜ大切なのか、本当は大切ではないのでは?と考えたりすると、「試しに人を殺してみたい」という欲求が生まれるのかもしれませんね。

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(教員免許更新)情報社会6:情報モラル教育

『情報社会に対応した学校教育』
第6章 情報モラル教育

堀田 龍也(東北大学教授)
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1.情報モラル教育とは
1)児童を取り巻く情報環境と情報モラル教育の必要性

「・ 特にインターネットやケータイを子どものうちから経験する世代であることを常に念頭に置く必要がある.」

教員は大人になってから、これらのメディアがなかった頃の
判断の仕方を知った上で、新しいメディアを受け止めている。
|しかし子どもたちは、(場合によっては)常識が十分に発達して
いないうちに新しいメディアを使っている。
|より良く使って生活を豊かにするつもりが
行き違いなどのトラブル、犯罪、「学校裏サイト」「ネットいじめ」
などに巻き込まれて、児童生徒が被害者となる深刻なケースも…

2)情報モラル教育の定義と範囲

「・ 情報モラルとは,「情報社会で適正な活動を行うための基になる考え方と態度」とされている(新学習指導要領解説総則編より).」

「・ 情報技術や情報社会の特性を知らないままでメディアを利用すると,そのつもりがなくても結果的にモラルを逸脱した行為や,安全を脅かす行為になってしまう恐れがある.」

「・情報モラル教育の範囲
 - 他者への影響を考えること
 - 人権,知的財産権など自他の権利を尊重すること
 - 情報社会での行動に責任をもつこと
 - 危険回避など情報を正しく安全に利用できること
 - コンピュータなどの情報機器の使用による健康とのかかわりを理解すること」

3)情報モラル教育の学習活動

以下6点を考えさせる学習活動
1.ネットワークを利用する上での責任
2.違法な行為をもたらす問題
3.知的財産権などの情報に関する権利を尊重することの大切さ
4.トラブルに遭遇したときの主体的な解決方法
5.基礎的な情報セキュリティ対策
6.健康に害するような行動

2.情報モラル教育の学習指導
1)情報モラル教育の5 分野
(←情報モラル指導モデルカリキュラムより)

「・情報社会の倫理
 ・法の理解と遵守
 ・安全への知恵
 ・情報セキュリティ
 ・公共的なネットワーク社会の構築」

|新学習指導要領のものと内容的に同じ

2)情報モラル教育の発達段階

「・一概に語ることはできない.
 - 同学年でも,メディアへの接触の度合いは個人差が大きい
 - たとえばケータイの普及度は,地域差がかなり大きい
 ・参考になる年齢の指標を示す.
 - 相手のことを思いやることができる年齢
 - 世の中の仕組みがわかる年齢

一般的な実態→各学校の実態→個々の実態

3)新学習指導要領と情報モラル教育

|総則「情報モラルを身に付け
| ↑「身に付け」は、体験するレベルではなく、きちんと理解して
| 社会生活に活かすことができるレベルを示した強い言い回し

3.情報モラル教育の指導体制
1)情報モラル教育の実施主

・家庭、学校、社会(教育や法整備)など、それぞれで実施し、連携することが必要

2)情報モラル教育の実態把握について

・情報モラル教育の実態把握(最新情報の入手に努めること)が重要

3)情報モラル教育の生徒指導

|情報モラル教育は心の問題、あるいは友人関係の問題等に発展することが
多いことから、生徒指導の形で行うことも多い。すると従来の生徒指導の
|枠組みの中で行われるので、生徒指導主任あるいは生活指導主任等の担当
|の方を中心に、場合によっては警察等と連携しながら行われる。
|この場合、全校体制で行われる。

「 (行われる指導の)主な項目を示す.
・児童生徒自身による振り返り
・友人間での自浄機能の促進
・担任による児童生徒理解
・学年団による統一的指導体制
・養護教諭等による心のケア
・管理職による学校としての指導姿勢
・保護者・地域への理解促進と協力依頼
・警察等との連携,専門外部団体の活用」

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2015.08.09

(教員免許更新)情報社会5:情報教育(高等学校段階)

『情報社会に対応した学校教育』
第5章 情報教育(高等学校段階)

川合 慧(放送大学客員教授)
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※ゲストが2名
(趣味まで紹介(^^;)

1.初等中等教育における情報
1)高等学校における情報教育

「情報教育」は「情報」について教えるべき
(情報について正しい理解)
(「国語」が、日本語を教えるのではなく、国語を教えるように(^^;)

情報教育の難しさは、既に第1章で説明
 加えて、児童生徒の世界の広がりが遅いこと
 (自分だけの世界→家族の世界→友人を含めた世界

→しかし「のんびり対応」はしていられない
 (携帯やスマホでいきなり情報に触れだす、など

「・ 環境の変化の速度が速い上に,社会へ一様に浸透してゆくわけではない.結果として,情報環境への接し方と経験の程度に,個人差,学校差,地域差が生まれてしまう(←この差を無視できない!).実際の指導ごとの対応が要求される.」

⇒「根本的なところの理解力を養成することが大切
 -自ら観察してものごとを把握する能力
 -自らの考え方や主張を明確に表現する能力
 -自らの知識を利用して問題解決へつなげる能力」
(※情報手段の取得自体は副次的)

2)「教育の情報化」と「情報教育」

・「各種のソフトウェアが使えれば便利だが,これ自体(=ツール活用の技能訓練)は情報教育ではない.」

「・情報教育科目横断論
 - 諸教科における情報利用教育をまとめれば“情報教育”になる,という考え方は廃れた
 - 諸教科で情報機器を利活用することは「教育の情報化」であって「情報教育」ではない
 」
 (=「パソコンを使っているから、情報教育の一翼を担っている」訳ではない
 (↑「日本語を使った授業が全て、国語教育を担っている訳ではない」のと同じ)

2.高等学校の教科「情報」とその改訂
1)これまでの情報教育の公的な取組み

|・情報教育の芽生え(工業や商業)←以前から充実して行われている!
|・普通科における情報教育→平成元年の学習指導要領
|・情報教育の体系(←本格的な情報教育の推進)
| 「平成8年:21世紀を展望した我が国のあり方について」で、
| 情報教育の体系的な実施や「影」の部分への対応が
|・平成10年、中学と高校での普通教科「情報」の導入

2)共通教科「情報」と専門教科「情報」

|・情報A~C
| →多くが情報Aを開設(←PCの操作の教科だと誤解される一端

|・社会情勢の変化と教科の改訂
|→平成25年の学習指導要領→共通教科「情報」&専門教科「情報」」

3)現行学習指導要領における教科「情報」

⇒「・ 現行学習指導要領では「生きる力」を重視し,その中の「確かな学力」が問題解決等の力となる.これは情報活用能力そのものと言ってよい.」

|(PISAの新調査項目:問題解決能力・ディジタル読解力

|・「情報」の教員採用について
|→情報以外の免許所有も受験要件になっている場合が多い
| (*「英語の先生に数学の免許も必要ですよ」と同じ)

|・情報の大学入試
| 情報関連学科で情報の試験を行っていないところがほとんど!
|(受験教科で「情報」を選択できる大学は20ほどしかない)

3.共通教科「情報」の教育実践
1)教科「情報」の教育方法

・教える内容の問題(←内容が明確ではなかった
(例:「実習」ではパソコンを使う必要は(必ずしも)ないのだが、プレゼンをさせるなど、実践力の育成にはソフトの利用が必要なので、ソフトの使い方の教授に引っ張られがちとなる最終目標の意識が大事!

操作方法を「与える」より、「興味をもたせる」を先に
やりたいことが芽生えれば「どうしたら?」という質問が生じる

・教育目標の間口の広さ
 情報環境の変化(デスクトップ→タブレット、ブログやメール→SNS)
 (教科書が既に古い、というケースも)

 ⇒変化しない本質部分の教育が重要!

先生より詳しい生徒も→教員側が限界を作らないことが重要
(「(教員と生徒が)一緒に学ぶという授業、お互いに学び合うという授業も)
(*教師の情報学習経験が(歴史が浅いために)ゼロから作る大変なケースも)

2)他教科との関連

「・ 教育の情報化のための基礎・基本を「情報」の中で身につける.単なる機器操作ばかりでなく,「情報の見つけ方」,「まとめ方」,「発信のやり方」などを含む.
・ 授業として他教科と連携することも有効
 -「総合的な学習の時間」で調べ「情報」でまとめる.」

・評価がしにくい、とう面も

3)情報教育の実践の例

例:インターネットのトラブルなどについて、自分たちで絵本を作らせる
  CSアンプラグド

|「コンピュータを信用するな!
便利だけど限界もあるし、Bugもある!
人間がコンピュータを賢く使うことが大事
|(名越注:コンピュータの「使われ方」を形作るのは、人間
|コンピュータが別なコンピュータを利用するという時代が来るか??

4)情報フルーエンシー教育の重要性(↓この項のテキストを丸ごと引用)

「・ リテラシーからフルーエンシーへ
 - 表面的な利用能力(リテラシー)ではなく,原理や本質の理解に基づく情報環境への適応力(フルーエンシー)を重視した教育が重要.
 -情報フルーエンシーは社会人の生きる力と直結.
・ フルーエンシー教育の実践
 - 教師自身のフルーエンシーとともに実践のためのデータベースも重要.」
|フルーエンシーの全てを教えるのは無理だが、いくつかを取り上げるのは大事

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