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2015.08.22

(教員免許更新)生徒指導7:情報メディア社会の生徒指導

『現代の生徒指導』
第7章 情報メディア社会の生徒指導

今津 孝次郎(愛知東邦大学)
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1.情報メディアとしてのスマホ
1)高度情報社会とメディア

|「情報メディア」←機械化された情報媒体,「メディア」と略記
|(直接面接する伝統的な「ヒューマン・コミュニケーション」とは
| コミュニケーションの形態が違う)
|「マスコミュニケーション
| ↑印刷機大量印刷された新聞、電波を使ったラジオ・テレビ
|  これまでのメディアの代表格
|「メディア・コミュニケーション
| ↑文字だけでなく、音声や映像を含む多様で多くの情報を瞬時に交流

「メディアの技術変化は驚くほどの速度で進むが,使用する人々のメディアに対する態度はそれに適切に対処できずに混乱が見られ,人間にとってメディアは果たして「進化」しているのかが問われている。」

2)「青少年とスマホ」問題

「 なかでも青少年が犯罪に巻き込まれるケースが増えたり,メディア使用による生活リズムの乱れなどのために,スマホが生徒指導の新たな課題になっている。私物メディアの管理責任者は保護者であるが,保護者はその立場に対する自覚が弱く,しかも新しいメディアにはうとく,学校に指導を委ねる事態もめずらしくない
 そこで,改めて人間社会のコミュニケーションのあり方という広い視点からスマホを位置づけるとともに,ネット時代に守るべき「ネチケット」(インターネット+エチケット)の観点からメディアについて検討する作業が要請されている。それはメディアに関する知識や技術・価値判断・基本的態度を学ぶ「メディア・リテラシー」の学習課題にほかならない。」

2.スマホのリスク (←便利なメディアに伴うさまざまなリスク
1)「ネット依存症」

「 「ネット依存症」は人間がメディアのとりこになって人間の自律性を失い,一種の機械中毒症状を呈する心の病気である。長時間使用することにより,スマホ無しでは生活できないとか,スマホでやりとりしていないと不安である,というようにメディアに支配された病的状態である。この状態に陥ると,日常生活リズムの乱れや心身の失調,さらに学力低下を引き起こしやすくなる。」

|テレビも普及に伴って、長時間視聴と生活習慣の乱れ+学力低下が問題に…

2)「ヒューマン・コミュニケーション」学習の弱体化

・「ヒューマン・コミュニケーション(人と人)」→「マスコミュニケーション」→「メディア・コミュニケーション」と変化した。

「ヒューマン・コミュニケーション」の際に大きな役割を果たしていたのは、ノンバーバル(非言語,表情や身振り手振り)コミュニケーション
 →ノンバーバルで豊かな表現があった!
学校では「ヒューマン・コミュニケーション」を学習する場であるべき!

|動画では、ゲストの養護教員から、ネットに関する小・中有学生の
「素顔」についての話。(学校内で保健室が貴重な「素顔」を見せる場
|ありのままの自分を受け止めて欲しい子どもたち。
|しかし、以前と変わらず、一歩でも前進したい、成長したいという気持ち。
|その成長を認めてもらいたい。
|子どもたちのスマホは、保護者のスマホから。「スマホでの子守」
考える機会がないままスマホが与えられる。ルールがなくてスマホが
与えられて、問題が生じてからルールを与える、では上手くいかない。
|大人の姿から、スマホは大事なものと認識(子どもよりも大事?)
|トラブルも、直接当事者でなくても悩みの原因や、新たないじめに…
|こちらの思いを正確に伝えにくく、また、相手の思いを受け取りにくい。
|一方で、子どもを躾けられない(躾の仕方がわからない)保護者が増えた。
子育ての失敗を恐れての、指導の先送り。
保健だよりに、子育てに関するコラムそれを見た保護者が元気に
|一方で相談も。学校は子どもについてリアルに相談できる貴重な機関
|保健室・クラス・学校が一緒になって子どもを受け止め、自立を促す。
日々変化するメディアに関する課題の答えを大人が用意するのは不可能。
自ら考え、課題を解決する力を育てる。時には大人への相談も1つの手段。

3.「青少年とケータイ・スマホ」問題への対処法
1)規制主義

「規制主義は新メディアへの注意を喚起する一定の効果がある半面,落とし穴もある。
(1)フィルタリングが十分な実効性を挙げているとはいえない。
(2)所持規制より以前にスマホがすでに広く青少年に広がってしまっている。
(3)所持規制対象は義務教育段階の小中学生で,高校生については念頭に置かれていない。それだけに,中学生が高校生になったとたんスマホを所持する場合,身につけておくべきスマホに関する知識や技術・価値判断・基本的態度つまりメディア・リテラシーをどのように培うのか。つまり,「規制主義」は教育的配慮のように見えて,実は真の教育になりえてはいない。
(4)ケータイの実態とそのリスクに注目し過ぎ,人間世界のコミュニケーションという基本的で大きな視点からスマホの位置づけがなされていない。
(5)もっぱら大人の立場からの議論であり,当事者である青少年の立場が反映されていない。」

2)自己規律主義

 子どもの高い所持率を踏まえ、彼ら自身が根本から検討し、スマホとどう付き合うのかを、ネチケットやリテラシーを踏まえて考えさせる(内発的動機付け
教員は側面からの援助

4.子どもたちの自己規律を高める諸方法
1)生徒による「ケータイハンドブック」制作を通して得られた知見

(1)生徒の実態を細部まで知る必要がある。生徒は実際にはメディアとのつきあい方について密かに疑問や不安を抱いている。
(2)自己規律主義に基づく『ハンドブック』は新入生や保護者,教師に対する基本資料として活用されており,学校構成員全体の取り組みにも広がる成果を
上げている。
(3)スマホに詳しいのは大人よりも子どもたちであり,「生徒中心」の学校文化を構築していく視点を確立する必要がある。」

2)生徒・保護者・学校の三者による協働の取り組み

|そもそも私物であるケータイ・スマホのルール作りについて
|家庭でも話題になり、保護者の研修会が開かれ、学校がそれを支援する。

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追伸・補足

 生徒たちによる「ケータイハンドブック」は、金城学院中学校・高等学校の皆さん編著として、市販されていますhappy01

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