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2015.08.02

(教員免許更新)学校経営1:学校の組織とマネジメント

『学校経営』
第1章 学校の組織とマネジメント

天笠 茂(千葉大学教授)
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※この講義は、校長職の方のみならず、学校という組織でお仕事をされている全ての方々に聞いて頂きたい
授業の方法や教材の研究には関心を持つが、組織運営は二の次に扱うという先生方が少なくない。平教員は授業や生徒指導、管理職は組織運営という暗黙の棲み分けが!)
(⇒上記のような組織観の支配が学校を苦しい状況に。組織の一員である教職員も、組織運営に理解を!

1.学校の自主性・自律性と学校経営

・学校経営は、学校の教育目標を達成するために、ヒト、モノ、カネ、情報などの経営資源を計画-実施-評価のサイクルに沿って配分し、組織運営をはかる営み

★吉本二郎の学校の主体性・自律性論
 →学校の主体性・自律性は、教育行政との関係において相対的なもの(学校に主体的で創意ある教育活動を促す
 →学校経営あっての教育行政であり、教育行政あっての学校経営

★堀内孜の学校の主体性・自律性論
 →学校の主体性・自律性の支えは、教職の専門性であり、教育の結果に果たす責任性

2.学校の自律性・主体性をめぐる環境の変化

「 この学校の自主性・自律性をめぐる論議に新たな局面を拓いたのが、1998(平成10)年、中央教育審議会答申「今後の地方教育行政の在り方について」である。答申後をみると、学校の自主性・自律性をめぐるテーマが、理論レベルの論議から、学校現場における実践と結びついた論議へと、広がりをみせることになった。」

・学校の裁量権の拡大
開かれた学校づくりの動き
・教育委員会にも自らの在り方の見直しを迫り、学校支援の新たなあり方を問うことに!

⇒「自主的・自律的にマネジメントを展開し責任を果たす学校を創る観点から、“教育現場に近いところ”に堰き止められている地方分権・規制緩和の流れを学校に呼び込むことをめざし、制度や環境の整備を進めることが教育改革の課題として在り続けているといえよう。」

|あ、ここにも「小さな政府」論由来の政策が…

3.“学校にマネジメントを”
 ─集合体としての学校、組織としての学校─

・法的根拠→「学校教育法第37条」

⇒「 いずれにしても、学校における営みは、とかく結集されず、個々の取り組みに留まらざるを得ない状態に置かれることも少なくない。別の言い方をするならば、教職員それぞれの個々のがんばりに支えられた状態に学校は置かれる。それは組織というよりも、むしろ集合体といった方がふさわしい。“学校にマネジメントを”とは、まさにこのような集合体としてある学校の状態の克服であり、組織体としての学校への働き掛けという意味が込められている。」⇒学校特有の構造と特性を理解し、機能体としてどう機能させるか!?

4.マネジメントとリーダーシップ
  ─協働を生み出す─

「 教職員それぞれががんばる集合体としての学校から、機能体としての学校へと導くために、実現をめざすビジョンを提示し、その方向性を目標や方針として掲げ、協働を求め互いのコミュニケーションを促す、この一連の営みがマネジメントということになり、学校経営ということになる。
 組織の3要素として、目標、協働意欲、コミュニケーションがあげられる。」

・校長のリーダーシップ→「組織のめざす目標を示し、教職員に協働する意欲を喚起し、コミュニケーションを生み出す働きかけ」

→個々に分散されがちな諸力を糾合して総合的な学校力を生み出す。このようなマネジメントの展開を可能とする次のような力量(以下の4つ)をもったスクールリーダーが期待されている。
 ・学校のビジョンを構築し、目標を提示する力
 ・授業を中心に学校の教育活動について改善をはかる力
 ・ミドル層の形成など組織する力、教職員を育てる力(縦のラインと横のライン
 ・保護者・地域の人々と連携をはかる力

→結果として、学校における専門性は、他との協働を通して成り立つ

提起されるリーダーシップのスタイルは、
 (1)促進(ファシリテート) (2)連携(コーディネート) (3)支援(サポート)

マネジメントの7つのツール
(1)わが校の現状を診る、分析・解釈する考え方と手法
(2)学校のビジョン(目標・方針、教育理念、校訓、経営戦略、グランドデザイン、経営計画)などを構築し提起する考え方と手法
(3)カリキュラムマネジメントの推進をはかる組織の設計をはじめ、カリキュラムを核に組織運営をはかる考え方と手法
(4)意思形成システムの整備と意思決定のスピードアップなど運営組織を改善し動かす考え方と手法
(5)教職員を育て、指導力の維持向上をはかる学ぶ組織、成長する組織をつくる考え方と手法
(6)保護者・地域の人々との関係づくりをはかる考え方と手法
(7)学校評価をマネジメントのツールとして用いる考え方と手法
 
⇒「いかにしてマネジメントを展開できる力量をもったスクールリーダーを育てるか。それは、学校の行く末にかかわる重要な取り組みといわねばならない。」

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追伸・感想

 管理は管理職に、ではダメなんですね(^-^ゞ
 組織の一員なら、組織のことを分かるべき、と、最初に力説されていました。

 ・・・「関係ないのでは?」と考えがちな受講者に、最初から「喝!」coldsweats01

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