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2015.07.29

(教員免許更新)II-5:子どもの生活変化と生徒指導

『教育の最新事情』
第Ⅱ部 子どもの変化と子どもの理解
第5章  子どもの生活変化と生徒指導

住田 正樹(放送大学客員教授)
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「 今日の子どもの生活変化は端的に私生活化と捉えることができる。私生活化へと変化する過程のなかで子どもは自己本位的になり,そのために対人関係能力の低下,コミュニケーション能力の低下,規範意識の低下といった社会性の低下が問題とされるようになった。本章では今日の子どもの生活実態を明らかにしつつ生徒指導のあり方,とくに集団指導について考察する。」

※教員講習受講者向けのテキストがあるのですが、今回の住田先生のテキストは秀逸で、多様な要点がよくまとまっており、Blog記事の原稿を書こうとすると、今まで以上の引用をしないと大事な要点が説明できません(^^;
 今回は、要約の、更に要点のみをまとめます(^^;
 詳しくはやはり、受講して、テキスト&動画で学んでください(^o^)/

1.子どもの生活変化
1) 現代の子どもたち

・子どもの実態には、学校の逸脱行動(授業の居眠り、掃除のサボり、教師の犯行やいじめなど)が見られ、全体の1~2割の子ども行動でも授業の成立を困難にする。

・しかし多くの子どもは、ルールや規範に従って行動しようとする。
|中学生では「他人の目が気になる」なども。
|高校生では「孤立を恐れて繋がりを持ちたい」、けど「深い関わりは苦手」
|でも「即座に対応して欲しい」という傾向も。
 だが、規範意識はあるが、規範よりも自分のことを優先して行動するために、結果として社会性が低下した行動に見える(自己本位的行動

2) 私生活化の進行(←本当は全部引用したかった(^^;)

「 今日の子どもが自己本位的に行動するようになった社会的背景は何か。それは私生活化へと傾斜する社会の変化である。私生活化とは公的事象に対して私的事象を優先するという生活態度をいう。私生活優先である。」

「 私生活化が進行すると,人々は自身の満足と楽しみを優先させ,私的領域に自己を埋没させるという私生活埋没主義に陥り,他のこと(公的事象)に関心を示さなくなる。政治や社会(公的事象)よりも自分の生活や家族生活(私的事象)を優先させ,将来の価値実現よりも現在の生活満足を優先させる(現在中心)という生活態度をとる。」
「管理社会」でのストレスを開放を望む人々は、自分の楽しみを求める

私生活化の原因は、権利意識の定着や娯楽中心のマスメディア、など。
ネット社会の発展も一因か?(←個人で情報をどんどんと収集できる)

・私生活化は、現在は家族単位で進行し、家族生活の充実と防衛を最重要視するようになる。一方で公共事象に対する関心は希薄化していく。

3) 私生活化と子どもの問題

「親の私生活優先主義的な生活態度は子どもの生活態度にも反映する。」
|一例として、学校という公的領域よりも家族という私的領域を優先
| ・・・>無理難題の要求(←モンスターペアレント)
|逆に家庭では「“友達親子”関係」(^^;
|(一旦こじれると「“友達親子ケンカ”」(^^;;)

「しかも今日の少子化現象と相俟って親は子どもに対して過保護的・過大評価的になり,ために子どもは尊大・誇大的になって,自己への関心の集中と他者への無関心,共感の欠如といった自己愛的な感覚を助長していく(自己愛型人間(ナルシシズム narcissism)。そのために対人関係能力を発達させることができず,社会性が低下するのである。」
|要は「何でも思い通りになると思ってしまう」傾向…(-_-;)
|…理想から外れると、コントロール出来ない児童・生徒は、いますねぇ。

2.学校教育と子どもの集団生活

「 学校教育の特質は子どもたちの集団生活にある。学校は公的教育機関として子どもたちをその社会(国家)の普遍的・客観的な社会的パターン(規範)に一致するように意識的・計画的に社会化していく(=学力の形成,規律・規範の遵守,他者への配慮と相互融和,コミュニケーション能力といった社会性を涵養し,自発性を伸長させて社会人としての資質を子どもに習得させていく)。」

 →(学校)教育とは、意識的・計画的な社会化

 ⇒そのためには〔教師のリーダーシップ〕が必要

3.生徒指導と子どもの集団活動

 生徒指導には個別指導(≒教育相談・カウンセリング)集団指導(学校では特別活動)がある。

「集団活動において子どもは,成員間の対人関係を通して,
(1)他人性の存在を意識し,(←他者理解)
(2)自己統制(セフル・コントロール)を発達させ,
(3)コミュニケーション能力を高め,
(4)集団活動遂行上の個々の成員の地位と役割を知り,
 (↑役割分担の存在の理解)
(5)集団活動のルールを理解するようになり,
社会性を獲得していく。」

「 集団的遊び(←インフォーマルな集団活動)が面白いのは集団的興奮をもたらすからであるが,その集団的興奮によって対人関係は一挙に深まり,子どもたちは相互に親密化過程を辿っていく。」
|たとえば、いらいらしたり、むしゃくしゃしたりする子どもに対して、
|「子どもたちだけでおもいっきり遊ばせる」というのも有効な方法!
|(子どもたちだけで遊ぶ≒子どもたちが主体的に活動する経験となる)
|(遊ぶ←やらされるのではない(^^))

「異年齢集団の集団的遊びとその集団的興奮から子どもは,上の(1)~(5)とともに,
(6)リーダーシップとフォロアーシップのあり方の理解,
(7)モデリングと強化による役割取得によって対人関係能力を高め,
社会性を培っていく。」
|時に「妥協」も必要(^^;

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