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2015.07.22

(教員免許更新)I-3:教職専門性の発達

『教育の最新事情』
第Ⅰ部 社会の変化と教師の現代的役割
第3章 職専門性の発達

今津 孝次郎(愛知東邦大学教授)

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◆教職専門性の変遷
(a)1960~80 年代:「専門職性professionalism」をめぐる議論
 (教職全体の〈地位〉の問題)(←教師は「対人関係専門職」)

(b)1980 年代以降:「専門性professionality」の議論
 (教育行為にどれだけの専門的知識・技能を用いるかという教師個人の〈役割〉の問題)

(c)1990 年代:「学校改善 school reform」の文脈での探究される。
 (教育行為の協働性を基盤に、学校改善の達成を通じて教職専門性が実現するという教師集団の「協働性 collaboration」の問題)

◆日本の「教職専門性」をめぐる考え方、特徴
1.「教職専門性の発達」よりも「資質能力向上」ないし「力量形成」あるいは「職能開発」と呼ばれることが多い。
2.学校改善が志向される場合も,教師の実践性を強調することがほとんどで、学校が抱える問題や課題を継続的に研究する「探究心」がそれほど注目されない。
3.学校現場では従来から教師の「協働性」が重視されており(何かあれば「教師集団」の問題だ!、と最初から教師集団の協調性・同僚性に目を向けられている),最近でも「同僚性」の大切さが主張されているにもかかわらず,「資質能力」の要素として十分に位置づけられてはいない。

◆教員個人の資質と能力を構成する6つの要素
[A側は能力;個別具体的場面で発揮される力量]
A 勤務校での問題解決と課題達成の技能。
B 教科指導・生徒指導の知識・技能。
C 学校・学級マネジメントの知識・技能。
D 子ども・保護者・同僚との対人関係力。(協調性・同僚性・協業)
E 授業観・子ども観・教育観の練磨。
F 教職自己成長に向けた探究心。
[F側が資質;資質に根ざした基礎的態度]

☆教職専門性発達のプロセス
◆教師のライフステージの三段階
a 教職の資格を得るための基礎的教育を受ける「教員養成」の段階。
b 教員採用試験を受けて合格し,「新任研修」を受ける段階。
c 本格的に教職をスタートして以降,そのつど「現職研修」を受ける段階。
 (「資質・能力」向上と教員研修のプログラムが、様々にある)

| やる気20代
| 行動力30代(キャリア後半への見通しをつける研修、10年研修)
| 企画力40代
まとめ役50代(20年目研修)

☆教職専門性の発達と教員評価
◆教員評価の類型
1:個人モデル(教員個人の業績を対象とするか)と協働モデル(教員集団による実践の達成や学校実践改善を対象とするか)
2:ある時点での勤務成績の査定(管理職による他者評価(←勤務評定とは違う))であるか、一定期間後の変化に対する評価(自己評価)であるか
3:評定や評価が報酬(昇給や昇任などの処遇)に直結する(人事モデル)か否か(発達モデル)

 「協働性」によって学校が抱えた問題の解明と解決に向けて教師がさまざまな側面で変化するプロセスを「自己評価」する(&次の目標を設定する)ことこそ重要になってくる。
|前提として「評価」と「査定」を分けて考える。

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