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2013.10.10

新しいディベート的な授業を一緒に考えました

 東京書籍の中学校3年・国語の教科書に「テクノロジーとの付き合い方(池内了)」「テクノロジーと人間らしさ(黒崎政男)」の2つの文章が併載されている単元があります。

 教科書で設定されている課題は

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[読み取る]
(中略)
(3)二つの文章を比較して、テクノロジーと人間の関係に対する考え方の、共通点と相違点を見つけよう。

[考えを深める]
(a)二つの文章を比較した上で、それぞれ説得力があるところはどこか、また、反論の余地がないか、話し合ってみよう。

(b)人間はテクノロジーとどう付き合うべきか、自分の考えを書いてみよう
-----

と、国語的読み取りと、発展という内容で、まぁ、僕が小学校、中学校、高校と学んできたことが展開されることが予想される内容です。

 そんな中、同僚の国語の先生が、物理地学教員室を訪ねてきました。

「(上記の単元を踏まえて)クラスを6グループに分けてテクノロジーに関する調べ学習をさせ、それを踏まえて作文をさせて互いに発表し質疑応答(議論)を踏まえて、どちらがより説得力のある作文であったかを聞き手が評価する、という授業をしたいのです。
 そこで、対立させるテクノロジーを何組か用意したのですが…全部で3組6つのテクノロジーが、対立させるのにバランスがいいかどうか見てください。仮にバランスが悪い場合には、私では行き詰まり気味なので、新しい代案を出して欲しいのです。」

と、理科(物理)の教員を頼ってのお話でした。

 しかし私は、ディベート部の顧問でも有ります!
 その原案の中で、
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発売間近なもの
A メガネ型PC『Google Glass』
B 腕時計型端末『iWatch』
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相当惹かれました(^^;

 巷でよく行われている「AとBのどちらが良いか」(例「夏休み」と「冬休み」、「男」と「女」)であれば、「それぞれに良さがある。比較できない」と、議論の方向性が定まらない“言い合い”の授業、更にはそれが悪い方に転じて“相手をやり込める”授業となってしまう恐れがあります。
 また「どちらが欲しいか」と考えると、「人それぞれ」、更には「両方欲しい」という結論も考えられます。

 そこで、良い・悪いといった単純な価値基準ではない価値基準を設定すれば、AかBのどちらかが選ばれるような結論になる議論に導けることに気が付きました!

 設定したのは、「どちらを先に販売にこぎ着けるべきか」です。
 早く販売したほうがいいのはどちらで、そう考える理由はどうしてか?ということを作文にすると、A側とB側でどちらかが支持されると考えました。
 「作文は、根拠があって説得力があるのはどちらか?ということを基準に…」とその先生もおっしゃっていたので、その先生が取り組んでみたい授業に沿った提案になっていると思っています。

 僕にとっては、新しい価値論題ディベート的な授業つくりのお手伝いです!
 (物理の教員が国語の授業つくりの手伝い、というのも新鮮でしたcoldsweats01!)

 最終的に、3組6つのテクノロジーが準備されました。

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『TG未来博 ~テクノロジーは僕らの手に~』
(TGは東北学院の略です)

★すでに実用化!どちらが儲かる?
A プロジェクションマッピング
B 3Dプリンター

★発売間近!どちらを先に完成させる?
A メガネ型PC『Google Glass』
B 腕時計型端末『iWatch』

☆未来基地!人類により貢献するのは?
A ジオフロント
 ~エヴァンゲリオンな未来~
B スペースコロニー
 ~ガンダムな未来~

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|中学生に分かりやすい表現を、と思っての表現になっています。
|「こちらの表現のほうが…」といった改善案があればお聞かせください。
|また「このテクノロジー対決も面白そう」というテクノロジーのペアの新案が
|あれば、是非お寄せください(^_^)

 生徒に配布されたプリントを見て、その先生の準備(授業作り)は、生徒が取り組みやすいように程良い難易度になっていて、よく出来ていると思いました!

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◯担当部門・分担決定
 →調査(自身のテーマ)(相手のテーマ)

◯ミーティング
 (1)~とは何か? 
 (2)現状
 (3)将来どう役に立つか
 (4)予想される反論とその答え
 (5)相手側への質問
 →発表準備

◯未来博本番!いよいよ対決
 =====
 対決の流れ(すべて各3分)
 Aチームによる発表  ①~とは何か? ②現状 ③将来どう役に立つか
   ↓
 Bチームによる発表  ①~とは何か? ②現状 ③将来どう役に立つか
   ↓
 作戦タイム
   ↓
 BチームによるAチームへの質問
   ↓
 AチームによるBチームへの質問
   ↓
 Aチームによる総括
 Bチームによる総括
   ↓
 聴衆によるジャッジ
 =====
 【ポイント】
  ○データ・写真などを提示する
  ○予め予想される反論・その答えを用意しておく。
  ○相手の話の要点をメモし、矛盾点や疑問点をチェックしながら聴く。
-----

 ただ1点、「質問の時間では、“質疑”と“反論”がごっちゃになって、噛み合わないケースが相当あると思われます。“質疑”は、相手から“応答”が必要なもの、それを踏まえた“反論”には“再反論”がなされるように、指導の心積りをしておいた方がいいと思います」とアドバイスさせて頂きました(^^)

|ディベートに関わる方々は、
|「質疑応答」と「反論」に分けたら、との意見を持たれますよね(^^;

 「実際のところ、生徒たちの作文能力が心配で…」とおっしゃっていましたが、一方で「(新しく、また体型したことのないタイプの授業をするという提案に)え~~!?』といった拒否反応は(他の授業と比較して)なかったんです」と、僕としても嬉しい報告もありました(^^)

 さて、実際の対決が、どうなるのか、とても楽しみです。
 結果報告は、後日(^^)/

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追伸:
 例の3組のテクノロジー案の中で「A ジオフロント vs B スペースコロニー」は、僕が出しました(^^;

 両方が開発に成功すればいいとは思うのですが、「より貢献するのは?」と比較軸を建てることで、開発に成功しないものは貢献できませんし、安易な開発は貢献する度合いも小さいかもしれませんし…と、ディベータブルになるのではないかと…coldsweats01

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