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2009年7月19日 - 2009年7月25日の1件の記事

2009.07.25

ディベートへの誠実さの深さ

 NADE東北支部のサイトを更新しました。
 東北地区の代表校は御覧の通りです。

 ここで特筆すべき代表校を3校紹介するのと同時に、本校に足りないもの、ディベートでは何が大切なのかを、生徒たちから学んでいる現実を紹介します。

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 結局、ディベートに対して誠実に向き合う意志の深さが、ディベートのスキルを伸ばすのではないかと思います。

 次に、チームの全員がそれぞれ、深い意志を持ち、共有できているかどうかによって、それがチーム力として形になって現れ、ジャッジを説得する力となり、それがあるチームに多く投票される=勝ちに繋がる、のではないかと思います。

 意志の深さは、敗戦という経験と時間によって培われるのでしょうか。

★能代高校さん

 代表落ちした昨年、地区予選後にミーティングをしていた姿が印象的でした。
 先輩は後輩に、大切な何かを伝えていたようです。
 その後後輩たちは、どうすればジャッジに伝わるディベートができるのかを、昨年12月の交流研修会や5月の交流大会で謙虚に学び、今回はわかりやすくて納得しやすい議論をつくって、予選を突破しました。
 その「謙虚に学ぶ」姿勢は、やはり昨年の敗戦がばねになっていると思われます。

 昨年涙を流した彼女は立派な女子大生になり(^^)、後輩のために役に立ちたい、と動いている姿を見て、素直に「成長したなぁ」と思うのでした!

★門脇中学校さん

 中学1年のころから少しずつ経験を積み、学びを深めた彼らも、きっと昨年の地区予選敗戦等の悔しさを、ずっと心に秘めていたのではないでしょうか?
 また、副校長の三浦二三夫先生も地区予選では「初めて会津(若松第二中)に勝てた」と喜んでおられました。その思いは何年分でしょうか(^_^;)

 負けても腐らず、誠実なディベートを追求し続けてくれた生徒のみなさん、その生徒を指導して下さった三浦先生、澁谷先生、ほかにも彼ら・彼女らを支えて下さった先生方や保護者の皆様に、敬意の念を覚えます。

★湯本高校さん

 今回、地区予選にも初出場ながら、チームの中の一人は見覚えがありました。
 うちの部長(高3)が中2の時、陸上部の生徒に手伝ってもらって、初めて地区予選に出場したときに、何故か勝ってしまった、湯本一中出身の生徒です。
 その前年、つまり彼女が中1の時、湯本一中は樫村先生引率のもと、全国で準優勝しております。
 おそらく、その時の感動と、次の年の敗戦の悔しさを、4年も温めて今年に至っているのでしょう。
 顧問の先生が「彼女は高校1年の時からディベートがやりたいと言っていたのだが、機会に恵まれず、今年ようやく、ディベートに意義を感じた仲間に恵まれて出場に至った」と言っていました。
 うちの高校が能代高校に敗れ、湯本高校の全国行きが確定したことを知り(僕が伝えたのですが(^^ゞ)、喜んだ姿を見て、その誠実な思いの深さを感じました。

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 残念ながら本校の部員をみると、中学部員も高校部員も、ディベートに誠実に向き合おうという姿勢が、生徒によってばらつきがあるのは確かです。

 今年度の私は、自校の指導にウエイトを割く形で臨んだのですが、その多くは「このままではチームの仲間に迷惑をかけて結果が出せないんだよ」という、意識指導に終始せざるを得ない状態で推移し、議論を吟味する状態には至りませんでした。2度・3度言っても彼らの行動に変化が生じなかった(昨年はチーム全体の行動に変化が見られたのです)のはやはり、何度も痛い目、苦しい目に遭っている私と生徒たちとの間に温度差があったからではないかと思っています。

 しかし今回、高校3年生の話を聞いてみると、「議論は自分たちで選択して作ったものなので」と、結果を受け止めている様子。また、「『ここだけは守ろう』という、ジャッジに伝えるべき内容をうまく伝えられなかった」と、ディベートについて理解が深まっている様子が伺えましたので、彼らと3~5年、ディベートに取り組んで良かったと、昨日は思いました。
 彼らには今後、ディベートの指導ができる人材に育ってもらいたいと思っております。

 ジャッジに伝えるべきものは、多くのことを調べ、試合を見学して分析したり、また自分たちも試合をしてみる中で、それらすべてを凝縮させて、肯定側の立場では~~、否定側の立場では~~、と絞り出すように生まれてくるものだと思います。

 確かに、日本語を喋れれば誰でも、議論はできるし、ディベートには取り組めます。
 ですが、ジャッジを説得するのは難しいという事実、なぜなら必ずしも、自分たちの主張がジャッジに賛同してもらえるとは限らないからであり、それを乗り越えて「~~を伝えよう」と思えるか否かは、中高生ディベーター本人の中に深い意志がなければ無理なんだろう、と思います。

 さて、それを生徒の中に育てるにはどうしたらいいのでしょう?
 口で言っても、伝わりにくいものなのかもしれません。
 敗戦というショック療法が現実的なのかもしれません。

 本番で負けて気づく、その前に気づく方法があるといいのですが…。
 そもそもディベートとは、伝わって初めて楽しい競技だと思うんですけどねぇ。独りよがりじゃいくら頑張っても伝わりませんよねぇ。

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