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2009.11.01

用事があるなら部活を休んでもいい。が、しかし…

 30日(金)は、中1の彼に「昨日、学校の図書館から借りた本、読んだ?」と聞いてみます。
 「まだ読めてません」とのこと。

20091101014308 そこで、「それなら、(安易に路線変更をせず)まずは昨日借りた本を読むところから始めよう。折角本を読むなら、読んだ内容を上手に思い出せるように、付せんを貼りながら読むんだよ。肯定側に関係する内容なら“青信号の青”の付せん、否定側なら“赤信号の赤”どっちに関係するか分からないけど、大事そうな内容のところには、もう一色別な色の付せんを貼るんだよ」と、僕がこの作業をするときに使用している付せんを実際に見せて(中学生には「実際に見せる」ことが大切!)、「まずは付せんを買ってこよう。それから、学校から借りた本を読んでみてね。次に何をするのか指示をするから、31(土)の放課後に部活をしよう」と言いました。

 というのも、毎週金曜日の僕は高2の物理講習の日で、彼の相手ができないからなんです。
 「今日は部活動はなしね」と、たまに休んでくれ~みたいな感じで言いました。

 この時に、木曜日に本を借りたことは内緒にしておきました。
 自分で学校から借りた本を読んでない段階だというのに「こっちの本の方が論題に適しているよ」と助言するのは、不当に介入している形になると思ったからです。

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 すると土曜日の朝になって「用事が出来てしまい、今日部活に出られなくなりました」というメールが来ました。

 元々長く部活動をするつもりはなかったのですが、彼のクラスに行って、話をしました。

「学校の図書館から借りた本、読んだ?」
「…まだです。」

 ・・・民事法上の時効は、中1にとっては難易度も高そうだし(^^ゞ
   読むには至らないんだろうな、と判断。

「今日部活ができないのは構わないんだけど、週末の月曜日までに、本を読む時間はあるかな?」
「はい、あります。」

 ・・・をを、そうか。「ある」って言ったねcoldsweats01

「実は先日話をした本、借りてきているんだよ。こっちの方が重大事件の時効に関する本で、論題に直接関係しているし、中学生でも読みやすい本だと思うから、こっちから読んでごらん?」
「分かりました」と、彼はその本を手に取ります。

#ちなみに仙台市図書館へは、団体登録をしてあります(^^)v

「ただ先日、3色の付せんを貼りながら本を読みなさいって言ったよね。本を読む前に付せんを買いに行って欲しいんだけど、できるかな?」
「はい、分かりました」
「よし、じゃあ、『付せんを買う』ことと『付せんを貼りながら本を読む』ことを約束に、今日は帰っていいからねhappy01

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 他校の生徒は分かりませんが、本校の中学生を見るに、勉強やそのほか家庭のことなど、結構忙しい、というか、部活に打ち込める時間はそう多くはないのです。

 ディベートにどっぷり浸かっている先輩方には、この現場の中高生の動きや、中高生が抱えている物事の多さ(テスト対策など勉強を科せられている様子など)は理解できていないんじゃないかなぁ、とか思うんですがどうでしょうか?

 「ディベートをするなら、本を読むなど、準備に時間を割くのは当たり前」と思う方が多いでしょうが、まだそのことが当たり前ではない中高生に対して「準備に時間を割くのは当たり前なんだよ」と理解してもらうにはどうしたらいいか、ということを考えてみて下さい

 「勉強しなければ理解できるはずがない」といったことは、至極当たり前のことではあるのですが、僕は更に、高校生だったらそれくらい気付けよ、と思うのですが、どうも中学1~2年生にとっては、まだ当たり前じゃなさそうなんですよdespair。これが、発達段階と関係しているような気がしているんです。

 この当たり前のことにどうやったら気付いてもらえるのかと言うと、結局は「準備しないでディベートに臨んでもうまくいかない」という、失敗経験から学ぶしかないような気もします。
 この手の失敗は、やっぱり、中高生には結構深い心の傷となります。

 ですがもう一つ、ディベートを継続して体験してもらい続けるためには、「楽しくディベートができた!」という経験も大切です。
 準備の仕方が分かっていない中高生に「楽しいディベートの体験」をどう積んでもらうのか、ということが問われます

 この「楽しいディベートの体験」をどう企画するのか、というのは、後の機会に述べることにして、今回は、時間がなく、部活に参加できない彼に、顧問としてどう接するか、ということなんですが、…

…「帰るのは仕方がないけど、帰る代わりに役割を担う、という責任感をもって、部活的な宿題をこなしてくる」というのがいいと思います。

 学校に残って苦労する人と、用事があるにせよ帰宅して、ディベート部の準備作業から取り残された状態になってしまう人とで温度差が出るようでは、チームとして機能しません

 「俺は今日、帰らざるを得ないけど、~~はやっておく(例えば「続きはネットにUPしておく」など)から、後の事は宜しく頼む!」といったことができれば、必ずしも全員が学校に残る必要はなく、それぞれ自分の事と部活(=ディベートの準備)とを両立できるはずです。

 ・・・ま、歴代、それができた時が、強い時でした。

 なお今のメンバーは、幾度かの失敗から学んでいて、少しはできるのですが、この中1の彼はそこまで経験値がありません。

 ということで、彼でもできそうな宿題を与えることで「帰ってもいいよ」としたのでした。

【ディベートを通して学んでほしいこと】
 部活に出られなくても、やれることはある。
 それが仲間との信頼関係を築く。

 同時に、そのように仕事を担う約束をして、実際にそれを果たすことで、具体的にプロジェクトは進んでいく、ということを体験する

【ディベートについて学んでほしいこと】
 付せんを貼りながら本を読む。
 「肯定側に役立つのかな?否定側に役立つのかな?」と、目的意識を持って、考えながら本を読むことが大切!

 ・・・さて彼には、「月曜日までに本を読む、という“行動力”」があるのだろうか?
 あったなら、褒めてあげたいです。
 なければ、・・・そこから改めて、指導方法を考えたいです。

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