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2009.10.31

「本を借りるまで」のところで、学んでほしいこと

 これは、29日(木)の話です。
 例の中1には、本の探し方について先輩に聞くように言ったのですが、「先輩に会えない(ので本は探せてない)」とのことでした。

 …中学部長のクラスが新型インフルエンザで学級閉鎖など、今は部としての活動が機能していない状態…なのかな(^^ゞ?実は把握できていません。これから先2年は自主的な活動を「じゃ、やってごらん」という期間にしたいと考えているので(機会があれば改めて記事にします)

 そこでひとまず、昼休みに学校の図書館へ行き、司書さんに「時効に関する本がありませんか?」と聞くように指示してみました。

 放課後「司書さん、何て言ってた?」と聞いてみると…
 何故か、あいまいな返事しか返ってこないんですよ。

 ぱっと閃くんです。

「まだ図書館に行けてないんだね?」
「…はい」
「じゃあ、こうしたやりとりで時間を損するよりは、すぐに図書館へ行ってきなさい。ちなみに『事実と意見』って、やったでしょ?図書館に行ったか否かは“事実かどうか”だから、行ったか行ってないか、しかないんです。行ってないとするならば、もう仕方がないことだから、でも悪かったなと思ったら『ごめんなさい』と謝って、すぐに行ってきます、とした方がましだよね。このことは、ディベートができるかどうか、ということだけじゃなく、今後の君にとって大切なことだから、よく分かってね」

 ・・・と、ここから指導するのがディベート部の活動だと思うんです。

 「そんなことから?」と思う人がいるならば、それは「既に成長し終えた視点」なんです。
 顧問の指示を守れなかった、怒られる、どうしたらいい?という不安から解放して、望ましい行動を諭して行動させ、「成功体験を積ませる」ことが教育的な配慮・指導だと思います。

 そして図書館から帰ってきた彼は…本を抱えているんですよ!
 「をを、すげぇ」との印象。
 まずは、きちんと司書さんに「時効に関する本はありませんか?」と尋ねることができたこと、そして「本校の図書館にも時効に関する本があったのか!」と。

 ですがその本は…

(確か)「時効のすべてがわかる本」でした。

 ぱっと中を見せてもらったのですが、これは“民事法上の時効”を解説した本で、重大事件に関する時効を解説した本ではなかったんです(^^ゞ

 ですが、それを指摘するのはこの段階ではぐっとこらえて、中1の彼に、

「この本は残念ながら、1992年の本だよねぇ。今は? そう、2009年だ。今年『重大事件に関する時効』について論題が選ばれたのだから、今なぜ『重大事件に関する時効』が話題になっているのか、学びたいよねぇ。そこで…」

 学校の情報室で、仙台市図書館の検索をします。
 『時効』をキーワードに検索した後、[出版年]のところを2回押すと、出版年逆順(=新しいもの順)に書籍が表示され、『時効廃止論 「未解決」事件の被害者家族たち』が表示されます。

 これは、市民図書館と若林図書館に在庫があるようです。

「実は僕は、若林図書館が自宅の最寄りの図書館なんだ。もしも「ディベートのために本を読みたい」という場合には、僕にお願いすると、図書館へこの本を借りに行くよ!
 普通の中学生は、時効についての専門的な知識があるはずがないよね。
 ということは、ディベートをするためには、必ず誰かのお世話にならなければならないってことなんだ。
 特にディベートって競技は、多くの方のお世話になることによって、上手になっていくんだ。
 そして君は、ディベートが上手になるために、他人に「お願いします」とお願いできるようになった方がよさそうだね。
 そのことは、学校でのいろいろなことのためにも、今後社会で生きていく上でも、とっても大切なんだ!」

 こういった指導からスタートするんです。

【ディベートを通して学んでほしいこと】
 できなかったら、フォローに動くこと
 自分ができないことのために、他人のお世話になるケースがあること

【ディベートについて学んでほしいこと】
 自分が詳しくないことに関する議論をするために、本を借りること
 どのような本があるかを知り、どこから借りることができるのか、という手順を知ること

 道のりは長いのですが・・・
 はい、その日のうちに、若林区図書館から借りてきましたhappy01

(分かる方は分かると思うんですが、若林区図書館に、『時効廃止論 「未解決」事件の被害者家族たち』があることは、あらかじめ分かっていた上で、彼と一緒に本を探すという作業を敢えてするんです。「一緒にやって一緒に経験する」というのが、経験が大事なディベート指導の、一つの方法だと思うからです)

#…でもその日は、図書館へ行ってから学校に戻って仕事をするんです。
今週の帰宅時間、ほぼ毎日、22時台ですから!crying

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