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2007年1月14日 - 2007年1月20日の2件の記事

2007.01.20

リベンジ×リベンジ なるか?

 金曜日にかかってきたディベートに関する電話に、今回も様々な感情が沸いてきました。

 「石巻での中学生ディベート大会ですが、2月22日(木)に行いたいのですが、先生の予定は空いていますか?」

 じわじわと…。でも、すぐにいろいろと提案しました。

 何せ一昨年、私がディベートに関して説明に行ったにもかかわらず、残念ながら参加校が少ないために中止を余儀なくされた大会です。
 リベンジの気持ちが湧きます!

 この大会を再び開催できないか、関係者に相談して幾つかの方法を検討しました。
 ですが最終的には、石巻の国語の先生方のご尽力で、大会の開催にまで至りました。方々に働きかけ、参加校を募ることができた石巻の先生方のご努力に、敬意を表します。

 提案というのは「お時間があれば、こちらから出向きますので、ディベートに関して説明させて下さい」というものです。
 あら、正月に「もう出向かない」と言っておきながら(^^;
 中学生が大会において真摯にディベートに取り組み、ジャッジから講評を受けるだけでも、そこに集った中学生や教員にとって貴重な経験になります。ですが、事前にディベート、そして論題について学び、より質の高い準備を経て大会に臨む方が、大会も、中学生や教員にとっても、更に有意義な経験になります
 ただ、石巻の先生方もやっぱりお忙しそうなので、「説明のプリントのみ参加校に届ける」ということになるのかもしれませんが、月曜日に相談の上、お返事を頂戴することになっています。

 もう一つ聞いたのは、「本校が出場することが許されますか?」というものです。
 『“石巻市”中学生ディベート大会』ですから、仙台市の本校が出場することは「ちょっと…」となるかもしれません。これも、月曜日にお返事を伺えるそうです。
 ちなみに、過去に1度だけ、参加したことがあります。でも、派手に負けたのです。前部長W君が中2の時ですから、4年前ですね。彼の“触れてはいけない話題の1つ”です。
 とにかく、今の中3のメンバーには、試合の経験を積んで、自分達のスピーチでジャッジを説得できるのか、どんどんと試して欲しいと思っています。

 そして、その大会の論題が「日本は動物園を廃止すべきである。是か非か」です。
 昨年の全国大会のリベンジの時が与えられるか?

 ちなみに、全国大会以降、考えていたことがあります。
 動物園の廃止後、動物園の動物たちをどうするのか、という追加プランです。

 私は一貫して、自然に返す派です。
 動物園の廃止という論題で、入場者を入れずにそのまま飼い続ける、というプランは不自然だと思うんですが…。

 で、具体的にどうするかと言うことなのですが、今のところ

里山を主体に、適切な自然へ返す」

としたいと考えています。

#あ、これは、他校の皆さんにバレても構いません(^^;
 部員と相談して変更する場合もあるかもしれませんから。

 プランの実施に伴い、自然も整備(里山を整備)する、という発想です。
 日本全体を大きな動物園にする、という感じでしょうか。

 テレビで見たのですが、シンガポールの動物園がそんな感じで、動物達が自由に動き回っている中を人間が見学に歩く、ような作りになっているそうです。「をを、調べてみよう」と思ったのですが、残念ながらメモできていなくて(^^;

 月曜日の連絡が待ち遠しいところなのですが、早速、明日行われる『宮城ディベート“楽しみ隊”』の1月例会では、北海道・東北【共通論題】の「裁判員制度」から「動物園」に切り換えて、ディベート研究を少し行う予定です。

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2007.01.17

まわり道の意義を覚える

 いよいよ次の土日がセンター試験。
 高3担当の私。科目は物理です。

 で、授業ではセンター対策をするものの、放課後の講習は2次対策なのです。
 物理IIの電磁誘導。
 電磁誘導の範囲は、定性的な問題であればセンターに出るかもしれないものの、定量的な計算問題はセンターに出ません。
 それでも「記述が解ける力を付けてセンターに臨め。すると『センター試験は簡単だ』と思えるのだ」と訴えながら、わざと実施しています。

 物理の実力があっても、間近に迫っているセンター試験の結果が重要なため、平行して行なわれたセンター物理対策の方に出席している生徒もいます。
 ということで、僕の講習の側へ出席してくれたのは11名。

 簡単な問題を素早く解いて帰る生徒もいますが、僕の講習に“敢えて参加”する生徒達はみんな意欲があるので、難易度の高い問題にチャレンジします。
 今日の難易度(高)の問題は北大の過去問('02年前期[2])。

 本校で成績が極めて優秀な生徒数名が、悩みながらも解いて正解して帰るのですが、何か違和感がある問題だと感じたようです。
 「結局元に戻った、ということですよね。途中の問いが、他の部分と関連がないのは、“めんどくさい”タイプの問題ですね」とある生徒が言いました。

 ディベート部の前部長のW君も、悩みに悩みながらも、解けます。
 彼はこう言いました。
 「なんか、すごく遠回りな問題ですよね。最後の問いは、問1の次にあっても解ける。だったら問1の次の設問にしてくれよ。北大さん。」

 ところが、彼らよりも更に悩んで、時間がかかって解いた、双子のS君兄弟が、その最後の問いのところで言いました。
 「これは、磁界中を動く導線が、電池と同じはたらきをする、ということですね。」

 その通りだ!
 この問題は、導線と電池という、見た目も全く違うものが、起電力を生じさせるという、共通の結果を生みだしていることについて考察する問題だ。起電力の値が同じなら、電流の値は同じになる、という当り前の結果を「ほら、当り前だろ」と敢えて問う問題だ。
 先に帰ったW君達は、この問題に違和感を覚えていたでしょうが、S兄弟と私は「さすが北大の出題者だ」と納得して帰りました。

 そこで気が付いたのです。
 この問題は、回答者にわざと遠回りをさせて、近道を通るのと同じ結果になることを示しながら、近道と遠回りの道が同じ結果になる根拠の部分にある、物理的な本質を捉えさせる問題なのです。

 しかもS君は、大切なことを言いました。
 「先生、悩んだからこの本質に気付けたんです。」

 そうか!
 悩んだから学べたのか!

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 前回、“遥かなるまわり道”にハマっている、本校ディベート部員のことを憂慮するコメントをかきました。
 それに対して、早大学院の須田君が、コメントをくれました。

>スランプに陥ったら、一度振り返ってみるのが一番かもしれませんね。
>忘れていた何かを思い出せた気がしました。
>
>回り道って必要だと思います。
>回り道は大変かもしれません。
>でも、回り道で忘れていた何かを思い出せるかもしれません。
>
>歩いた道のりが長ければ長いほど、人は強くなれるのではないでしょうか?まっすぐ進
>んできた人より、回り道をした人のほうが強くなれるのではないでしょうか。
>
>僕はそれを信じて頑張りたいと思います。
>先生も焦らず頑張ってください。

 非常に勇気が湧きます!
 須田君、ありがとう。

 そして須田君、そして皆さん、実は、遠まわりには意義があるのです。

 近道と遠まわりとが、同じ結果に至るとき、そこには、非常に大切な本質が隠れているのです。

 ディベートで、うちの部員を勝たせることができない。
 今の私は、そういう“遥かなるまわり道”を歩いている最中です。
 あまり口にしたことはありませんが、何年も悩んでいました。

 悩んでいるからこそ、ディベートについて深く考え続けてきたのかもしれません。

 ここにきて、ディベートについて理解が深まったという気もしています。

 そして、未だ“遥かなるまわり道”を歩んでいる最中ですが、このまま悩みつつ前進することによって、ディベートの本質に到達できるような気が、今日、しました。

 物事の本質は、そう簡単に理解できない。
 ですが「近道」と「遠まわり」という少し違うけど一緒なものを比較したときにようやく、そこに存在する本質に、人は気付くものだということを、悟ったような気がします。

… … …

 まわり道を歩むことは辛いですよね。
 いつ、近道を歩んだときと同じゴールにたどり着けるか、分かりませんよね。
 同じゴールに到達できるという保障もないですよね。
 不安ですよね。

 でも、悩みながら、まわり道を通るという経験がなければ、得るものがないのかもしれません。

 指導者がいたら有り難いですよね。
 まわり道で迷っている私達を、望ましい方向に導いてくれます。
 近道を通って、少ない苦しみで望ましいゴールに到達したいです。

 ディベートの指導者としての私を指導してくれる人がいたら有り難いのですが、簡単に答えを得られるようでも、本質を掴み損ねるかもしれませんね。

 指導者がいなくても、ディベート関係者との仲を保ち、情報交換を保つことができれば、ある日、何かの拍子で、本質を深く理解できるのかもしれません。

 それに付随して、試合で勝てるようであれば、幸いですね。

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 今日は、生徒から学んだ日でした。結構感動です。
 今日は皆さんに、センター試験の前に、2次試験対策という、レベルの高い問題で負荷をかけました。
 まわり道に思うかもしれませんよね。

 でもそれによって、物理の本質に気づいた時に、生徒達の中に揺るぎない物理的な学力が残るのだろう、と思います。

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 といった記事をBlogに書こうと、まわり道について、うちの妻に語ったところ、以下の返事。

 「まわり道も過ぎてしまえばあっという間だよね」

 ・・・・・過ぎてしまえば、ね。

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