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2006年1月8日 - 2006年1月14日の3件の記事

2006.01.11

北海道(7):「体験ディベート 準備編」

 ディベートフォーラムin北海道で学んだことの不定期連載シリーズです。まだまだ初日が終わりません!

 この「体験ディベート 準備編」は、ディベートアゴラ方式のディベートを体験する企画です。事前準備が少なくても、誰もが気軽に、本格的なディベートに参加して体験できるスタイルの一つです。

 最初に結論を申しますが、私はこの体験で、(初心者に対する)ディベートの指導とはいかにあるべきか、ということに関して、大いに示唆を得たのでした!

 非常に貴重な経験をコーディネートして下さった北海道のねずみさん、K山さん、ありがとうございました!

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 まずは参加希望者にアンケート。「ディベートの試合経験ありorなし」「←ありの方はそのディベート歴」「ジャッジの経験ありorなし」で、ディベートのスキルを大まかにチェック。

 このアンケートを元に、ディベートの経験が多い人と少ない人とをペアにしてディベートを体験しました。

 コーディネーターのねずみさんも書いていますが、この経験の多い人と少ない人をペアにしてディベートに取り組んでもらうことが、今後のディベートの発展の鍵です。まず、企画はうまくいきます。
 更に『ディベート日記』の愚留米さんが自分の体験の元に、経験の多い人と少ない人がペアを組んでディベートに取り組むことの良さを書いています。

 結局ですね、ディベートの経験者は、「教える」という経験になり、それは指導者への第一歩なのです。一方で経験の少ない人には「学ぶ」という経験になり、一人前のディベーターに育てられ、やがてはその経験をもとに“教える側に回る”のです。

 全国で、これは行なわれるべきです!

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 次にここで、ディベートアゴラ方式について簡単に説明します。

 モデル立論(肯定&否定)と、お助け資料集が、全員に配布される方式です。

 この段階で、「北海道(4):佐々木智之先生『ディベートの視点を取り入れた英語の授業』」で解説した『立論の交換』が成立しています。
 つまり、質疑と第一反駁は、この段階でかなりな程度、準備が可能となります。
 しかも、“お助け資料集”がありますので、たとえリサーチの準備がゼロでも、根拠のあるスピーチをすることができます。

 ですが、第二反駁は原稿がありません。よって試合展開に応じてスピーチを考える必要があります。ここに頭を使ってオリジナリティーを盛り込む要素があり、悩ましいのです(^^;

 確かに準備の必要がないけど全部お任せでもない、という方式であることが分かります。

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 今回は「日本はサマータイム制を導入すべきである。是か非か」が論題でした。
 丁度北海道で、自主的にサマータイム制の実証実験をしている企業があったりして、北海道では結構ホットな話題であることを、私は北海道・東北【共通論題】を定める際に教えてもらっていました。

 さて、ペアリングと対戦カードの書かれた紙がコーディネーターから配布され、今回私は、聖心女子中学校のA・Kさんとペアを組んで、肯定側をやることになりました。
 もちろん彼女とは初対面。これがおとなしそうな女生徒さんで・・・(^^;

 内心不安を感じていてですね、しかも準備時間が20分・・・をいをい、何をどーしたらいいねん???

 この少ないと思われる時間で初対面の人とディベートの試合に臨む準備をする、ということに対峙したとき、“最低限必要なことを最短距離で準備する”というモードに切りかわる訳です。これが振り返るとかなり良い体験となったわけです。

 20分で行なったことは全部で6ステップ。

1. 私から話を切り出した=私がリーダー(仮)となる

 岡山先生の論文に『ディベートのコツ』というのがあります。
 http://www13.big.or.jp/~yokayama/debate/thesis/kotsu.html

>(ちーむうんえい編)

>2 リーダーは必要だ。

>リーダーはもちろんある種の役割分担や、発表順序などの考慮は戦略の一部です。

> 準備段階から試合本番まで、チーム内で意見の衝突もしくは喧嘩なんかが、結構起きるものなんだ。調整問題状況。戦略は一貫していることがまず第一。もめたときには機械的に誰の意見を優先するか決めておくべき。と言うより、発表順序も作戦のうちと考えたら、自然に中心人物は決まるのです。

 まあ、今回はここで揉めることはありませんでしたが、他の実践のためにも、まずこれをしていることをここで確認しておきます。

※(仮)としているのは、準備が進行させてお互いの理解が進んだ段階で、リーダーを交代させるケースもありえる、ということです。

2.最初の質問「明日勝ちたい?」

 これは大事です。チームの目標を明確にし、メンバーで共有することです。
 「勝ち負けにこだわらず、いいディベートが体験できればいい」というのと「やるからには勝ちたい」というのでは、どのような準備にどれだけエネルギーを注ぐかに差がでます

 チームに例のぶち切れ生徒のようなメンバーがいたりすると、その根本が揺らぐので、結局成果は残せないのです!

 ちなみにこれ、部活の顧問と生徒との関係でも大事です。運動部の顧問がやりすぎて「勝利至上主義!」と批判されたりする例を耳にしませんか?活動の目標が共有されていない時に起こるすれ違いです。教員志望の方がいたら要チェックです。

3.パート決め

 質問は「第一反駁と第二反駁とどっちをやりたい?」

 今回のルール上、この二つを同じ人ができないので、そこを質問します。

 実は私、今回のフォーラムに参加した目的として「第二反駁の比較について学びたい」というのがあって、密かに第二反駁をやりたかったのですが、彼女が「第二反駁をやりたい」ということでしたので(^^;、その段階で彼女が「立論と第二反駁」、私が「質疑と第一反駁」という分担で決定です(^^;。(まあ、リーダーのエゴでパートを決めるのはまずいだろうと(^^;)こうすることにより「質疑」と「第一反駁」との連携が、同じ人だということで(^^;、スムーズになるからです(スムーズどころじゃないですね。自分がやりたい反駁のための質疑をするんですから(^^;)。

※このパート決めですが、もしも二人に実力差が大きいときには、実力の高い人を第一反駁に置くのがセオリーです。実力の小さい人が第一反駁でドロップすると、第二反駁でいくら頑張ってもレイトになるからです。

4.議論の内容について質問を受ける。

 ディベーターが議論の内容について理解が不足していると、良いディベートができません。
 そこで「立論を読んでみて、分からないことは聞いてみて」として、ある程度の時間をとり、質問に答えるのです。

 まあ、サマータイムは今に聞いたことではないので、全ての質問に答えてあげました(^^)

5.何をジャッジに伝えたら“勝ち”に繋がるか…立論中で一番大事な中心的内容を確認する。

 「この立論の中で、ジャッジに伝えるべき一番大事なことって、何だと思う?」と聞きます。

 最終的に「(どの部分が削られても)ここは重要なんです→だからこそプランを実施すべきなのです」と主張して、それをジャッジに伝えるために、私達が立論中のどの部分に価値を見出し、ディベーターがまずそのことに共感できて“一理ある”と思えるのか、が大事だと、当時思っていました。

 現在では、第3回東北ディベート交流研集会で、嶽南亭主人さんが「ディベートにおける重要性の重要性」(^^;について解説して下さったので、まずはこの点にチェックを入れて、ディベーターが強く認識する必要性を、更に深く理解しております(^^)

6.明日まで準備すべきこと(=宿題)を確認する。

 限られた準備時間ですので、帰ってから責任をもってやるべき内容を確認します。

 この分担された宿題をこなしてくる責任感がディベーターにあるかどうかが、チームが強くなるか否かを決めますね。
 くどいですが、例のぶち切れ生徒の場合ですと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハァ。

 今回は結構簡単です。
 彼女には「立論の読む練習」と「2反で大事なことを言うための準備=どこが大事で、それが大事な理由を考えておく」ということです。
 私はひたすらに、相手の立論に対する反駁を考えておく、という約束をしました。
(今考えると、否定側の第一反駁に何を再反駁するのかは、全く考えていませんでした…)

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 こういった準備で、明日は何とか、試合として形にはなるだろうなあ、という実感が湧きました。

 なお、この準備、10分延長されたのですが、それが終わってもなお、独特のオーラを発して準備を続けていたのは、かぢばるさんチームと1ー3さん(←TEAMエラ星人の…)チームのお二人でした。いやあ、関東ディベートスタッフ同士の対決、意地と意地とのぶつかり合いになりそうな予感でした(^^; 他人事です(^^;

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2006.01.09

北海道(6):石山先生「レポート 『5時間でできる!?ディベート大会 ~新フォーマットによるディベート実践』」

 ディベートフォーラムin北海道で学んだことの不定期連載シリーズです。

 これだけ頑張って書いていても、まだ1日目の内容が書き終わりません。
 いかに多くを学んだか、私も改めて実感しますし、皆さんにも伝わっていれば有り難いです。

 全国教室ディベート連盟が今年、どのような計画をするのか分かりませんが、もし皆さんのお近くで開催されるときには是非、参加してみて下さい。

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 北嶺中・高等学校の国語の先生でいらっしゃる石山先生の、授業の枠内でディベートの実践ができました、というレポートです。

 最近の日記で何度も書いたように、「石巻市中学生ディベート大会」が中止に追い込まれた私は、どうしたら中学校でディベートの授業に取り組んでいただけるのだろうか?という疑問&課題を抱えて参加していましたので、最後に評価について質問させて頂きましたが、「やっぱり教員はすぐに評価のことを聞くんだね~」と思った人が会場に何人かいるかもしれませんね(^^;。でも、実は現場にとって切実な問題です。

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 石山先生は、実践における子どもたちの様子をリアルにレポートして下さりましたが、今、レジメを見て、授業の枠内でディベートを行なうコツが散りばめられていることに気付かされます。

・2時間確保できるのであれば全員に1度競技ディベートを体験させることが可能。
 4時間確保できるのであれば全員に肯定否定の両方を体験させることが可能
 更に5時間使えるのであれば、クラス単位でトーナメント制の大会を実施することが可能

 今回の実践は

 事前指導(1)+冬休み(リサーチが宿題)+判定指導(1)+試合実践(5)+反省(1)

の計8時間だったそうです。トーナメントの規模で、試合実践の時間数は変わるかもしれませんね。(今回の実践は、一クラス40名が基本のところ、1班5~6名で8班編成のトーナメントとのことです)

・ディベート甲子園の中学生のフォーマットを採用すると、50分という枠組みで本格的&本質的なディベートが可能

・事前指導には、ビデオを見せたそうです。「まずはお手本を見せること!マネをすることが技術の習得の第一歩」ということです。(これが手っ取り早いことは、ディベート指導者の多くが経験・実感していることでしょう。)
 なおそのビデオには、北嶺中高が全国に行った時のビデオを見せるそうです。まず、ちゃんとビデオ撮影をして、それを教材に使っている石山先生の熱心さに“”ですが、同時に、同じ学校の友達がディベートをしている様子が、+αの教材になっているのかもしれません。

・冬休みなど、長期休暇を利用したリサーチ活動をさせることがコツだとおっしゃっておられました。石山先生は、リサーチ実習もこの実践の狙いの一つとしておられます。なお北海道の冬休みは本州の冬休みより長いことは要チェックです。
 2学期制の学校さんでは、秋休みがあるでしょうから、そこも活用どころかも。

・モデル立論と資料集の配布が生徒に大好評
 勝ちたい&良い議論をしたい生徒にとっては有り難いことでしょう。「もっと早く配って」と言う生徒もいるそうですが、まずは自分たちで調べさせてその後で配る方が、問題意識をもった後でしょうから効果が高いのかもしれませんね。
 このモデル立論と資料集の配布により、準備が遅れている生徒も試合に臨むことができます。

 なお、ディベートアゴラのホームページでは、10を越える論題の立論モデル&資料集が公開されています。授業でディベートに取り組もうかな、と僅かでも思われている方は是非参考にして下さい。

・教室を2分割し、ディベータの立つ場所を反対向きにすると、ジャッジが困らない。

  否定
ディベーター→  ジャッジ
  肯定
              肯定
    ジャッジ ←ディベーター
              否定

 上記のような配置だと、仕切りがなくても、同時に試合を展開できるそうです。

・その他
 判定の指導に関しては、○の大きさで判断させる方法を使っています(ディベート甲子園とほぼ同じ)
 やはり、校内にディベート部員がいますので、分からないことは聞ける、という状態であることも要チェックかも。

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 先程書いたように、評価について質問させて頂きました。
 すると「フローシートを全員分コピー」「資料の出し方(リサーチの成果)」などを点数化したり、試験で関連事項を出題したりしたそうです。

 フローはもちろん、他人の話を理解して書き留める実習的要素ですよね。リサーチもそうですよね。やはり、そういう大切なスキルは学力とは別でしょうから、まじめに取り組みさせすれば高く評価してもらえる授業があってもいいのではないかと思いました。

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 石山先生とは今週の木曜日にお会いするのです(^^) 楽しみです。

 それから、東北ディベートネットワーク(TDN)の一部実動メンバーで、昨年の失敗をばねに、授業でディベートを比較的楽に取り入れてもらうための教材開発&実践をやってみたいと計画中です。
 助言、質問、意見、要望があればお聞かせいただきたいと思っております。

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「ぺったん」という音

 今日も夕食後に1度寝てしまって、只今AM 1:08です。ここ数日、頑張って仕事をこなしましたから。

 たくさんやり残している仕事のうちの最後のほうに、教会でのバザーに関して書きました。
 売れ残り品がありまして、日付的には昨日、それをバーゲン価格で捌く『ミニバザー』を実施しました。
 でその準備のために教会へ早く行ったのですが…教会学校でお餅つきをしていて、埃がたつとまずい、ということで、ミニバザーの準備ができませんでした。
 代わりに、お餅つきの手伝いをさせて頂きました。

 僕が幼稚園~小学校低学年のころ、父方、母方の両祖父母の家で、餅つきをしていたのを記憶しています(合ってますよね?>父さん)。ですが、当時の僕は全く手伝わずに、食べる専門(^^;。
 時代は移り、父方の祖父母の家に「電動餅つき機」が登場。機械がこねるようにお餅を作るんですよね~。
 そのうち、正月のお餅は、市販の切り餅に変わっていって…。

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 で、この年になって初めて、杵と臼での餅つきを体験しました。
 最初にふかしたもち米を杵でこねるのが大変なんですね。初めて知りました。尊敬するK先生が上手にこなしていました。

 実際に杵で、お餅をつかせてもらいました。
 最初は、まだ米粒が見えるところを狙ってついていましたが、先生が「もっとおもいっきり」ということで、よしと頑張ってつきました。

 教会学校に子どもを連れてきているお母さんとその子どもが見学していて、お母さんが「ほら、“ぺったん”て聞こえるね」と言いました

 そういえば、この正月の風物詩の音、いろいろな歌で歌われる“ぺったん”という音。

 実際に「ああ、“ぺったん”って聞こえるな~」と思ったのです。

 もち米がつかれて、お餅になってきて、それを杵で力強くついた時に聞こえる音が“ぺったん”なんですね。(←弱いと聞こえない)

 こういった教会学校のこじんまりとした集まりで、守られて欲しい正月の伝統の音が守られている、と感慨深く感じたのでした。

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