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2005.04.14

さすがに切れた…

 うちの今の部員は、部長以外、ディベートの恐さを知らない。(昨年の全国が終わってから入部しているので)
 そして、めんどくさいことは嫌いなようだ。

 またまた本校の部員は、オンラインディベートに取り組んでいる。しかも2試合平行で。
 その2試合目が、能代高校との対戦だ。東北地区でのライバルとの対戦である。部長は本気で戦おうとしている。

 オンラインディベートはスピーチではなく作文作業となり、それも生徒の負担=嫌気を誘っているようである。僕からすると、口八丁のディベートをされるより、自分の考えを“言語化”してかみ合った議論をする体験の方が貴重だと考えるのだが。

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 その、部員以外の2人が、部長を残して、サボって帰ろうとした。
 それを部長が止めた。
 短時間、会議があり、僕はその場を離れた。
 物理室に戻ってきて、まあ、立論等、検討が進んでいるようだが、明らかにタルイ。

 ぶち切れて1時間、自分の考えをぶちまけた。

  ディベート甲子園をなめるな、と。

 数年前、東北地区の代表校は、全国の相手から「とりあえず予選で1勝できるな」と陰でささやかれる存在であった(実際に生徒が耳にしたそうですよ)。幕張プリンスで、能代高校弁論部の前顧問の田口先生と、愚痴を言いながら深酒をしたのを思い出す。
 その後「自分の学校だけじゃダメだ」と連携を取り合い、会津若松ニ中や湯本一中など、中学校の方が全国で勝てていることに触発されて、指導方法を学び、工夫して、それでもまだ勝てなくて、改善して、ここまで来ているのです。

 それがねえ、家庭の事情があったにせよ東海にも関東にも遠征に行かずに、本もロクに読まずに、自分でスピーチの準備もしないで、「試合をやろう」とすると「どーせ勝てないのに」とかグダグダ言っているような奴に、僕が今進めているディベートの指導方法を否定される要素はみじんもありませんよ!

 そして何より、友達である部長が努力している姿を見ても、それを理解もしてやらずに、わざと逆なでして「俺帰る」はないだろ!冗談であっても言っていいセリフではない!

 部長一人では大会に出場出来ないので「頼むから頑張って、一緒にやろう」と言っています。

 まあ、彼らも本当は、ディベートがうまくなりたいらしい。北上のワークショップ、宮城ディベート“楽しみ隊”、他のオンラインディベートでも、中々勝てないのだから、やる気が損なわれるのも理解出来る。

 でもねえ、勝てないのはねえ、君たちの取り組みが甘いからなんだよね。
 それは一重に、ディベートってものをなめてかかっている、っていうところに根本的な問題があるんだよね。

 ジャッジに賛同を得ることがいかに難しいかってことにまだ気が付いていないからなんだよね。そのために証拠を集めたりするなど、どれだけ頑張らなければならないか、ってことに思いが及んでいないからなんだよね。

 うちの部は、現状が維持されれば、例え試合に勝てたり全国に行けたりしても、最終的には悲劇的な結末を迎えますから。
 1回説教した程度では、変わるような兆しは見えないし。人ってそんなにすぐに変わるもんでもないだろうし。

 これもディベートを通した教育の一環のような気がしますが、彼等に対する努力が無駄になりそうだという絶望に近い気持ちが新学期の自分を更に疲れさせる。

 でもまあ、ここで腐らずに、反骨精神で明日もやります。
 まだ、放棄できる状況ではありません。

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 リッチテキストで表現すると、感情が表現できて、ちょっとカッコイイですね(^^;

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コメント

どうも・・・・駄目OBです。
 
 
 何事であっても、指導するということは難しいことだと思います。しかしながら、もっと難しいのは楽しませること、楽しくさせること。それには気づかなくてはなりません。ディベートの何処が楽しいのか・・・・それさえわかれば間違い無く伸びるでしょう。幸い、部長は少しずつそれに気づき始めているようです。
 
 彼は言ってましたよ。勝ったときは気持ちがいい、と。
 
 人それぞれ楽しみ方、楽しむ場所は違います。ですから、結局は本人がやるしかありません。
 
 
 さて、何かすんごくえらそうなことを言っていますが、それには理由があります。
 ピアノをやっていた頃は、結構嫌々やっていました。日々練習、終着点なんてありません。何度もやめたくなりました。
 しかし、発表会だけは別でした。今まで自分がやったことを人に出す。自分の一生懸命、何ヶ月も費やした時間が、たったの数分に集約される。例え間違ってもこの快感は何物にも変えがたいものでした。いや、変えることのできないものでした。
 ピアノをやめ、みんなと競争、また協奏することがなくなった今、そのことの大きさがわかりました。もっとやっていたかった・・・・。
 
 たとえ何もしなかった・何の役に立たなかったとは言え、自分にも先輩であるという意識はあります。後輩達に後悔や何も味あわなかったと言う様なことはしてもらいたくはありません。一生懸命やったなら、それは負けても後悔することは無い。
 しかし、全国に行って勝てたとしてもそこには何の感慨も無いでしょう。それが後悔になり、悲しみなのです。
 
 
 一生懸命やること。
このことの楽しさを後輩達には知っていて欲しい。それは一時的なものでもいい。そんな願いを込めて、書きました。えらそうなことを言ってすみません。これで終わりです

投稿: Mario | 2005.04.15 13:51

初めまして。

と言っても初めましてじゃないですか笑

能高弁論部3年の能登でございます。

お久しぶりです。

初書き込みさせていただきます。

実はこの日記を見ましてですね、

今部室にプリントアウトしたものを貼らせて頂いてます笑

いい加減危機感を持て、と。
身近なライバル校はこれだけの危機感をもってやっているんだぞ、と。

うちの顧問も名越先生くらい危機感持っていてくれたらなぁ。。。なんて笑


で、サボろうとしてしまった部員さんですが。。。

確かに名越先生のおっしゃるとおりな部分もあるとは思います。

でも一度、仲間と反駁準備して、立論練って、試合して、ダメ出しされて、また努力して。。。
という仲間と一緒にディベートができる喜びって言うんですかね?

そういうものに気づくことができたのなら、

きっと彼らももっとディベートに興味を持てるというか、熱心にディベートに取り組めると思うんです。

自分も最初は準備作業が本当にいやで、楽することばかり考える時期もありました。

でも、ある時、仲間とともに、相手の議論を予測し、考え、準備した議論が、見事に試合に繋がり、試合に勝った、と言うことがありました。

それ以来、もちろん辛いと感じることもあるけれど、仲間とディベートができるということをとても楽しく感じられるようになりました。


何事もまず「楽しむ」ことから始まるのではないかと僕は思うんです。

もうそういうことを言っていられるような時期ではない、とおっしゃるのも十分わかります。


どうすれば、甘い考えを正せるか、ではなく、

どうすればディベートの楽しさに、ディベートができる喜びに気づくことができるか、

それが自ずと、ディベートに熱心に取り組むことにつながっていくのではないでしょうか。


でもきっと名越先生にとっては「釈迦に説法」ですよね笑
長々と偉そうな事を書き連ねてしまって申し訳ないです笑


東北、全国にむけて、まずはGWのエマオで、お互いに良い議論ができる事を、楽しみにしております。

では、今日はこの辺で。

投稿: Ken | 2005.04.19 01:54

ふと思ったんですが・・・・・



 “楽”することと、“楽”しいことってどう違うんでしょう?
 
 同じ漢字なのに、意味は全く違う。
 
 このディベートのことを挙げると、前者はサボろうとしている部員、後者は部活をやることを意味しているように思います。
 
 ま、ここで議論する話では無いですね・・・・
 
 そのうち、僕のblogに書いてトラックバック飛ばしますかな

投稿: ray | 2005.04.24 12:20

楽しさに気付くこと・・・・
 
 これはとても難しいことです。
僕はピアノをやっていて、それに気付くのに10年以上掛りました・・・・・。容易ではないこと、一筋縄ではいかない事・・・・・そんなのは理解している上で、僕はこの困難なことを言っています。
 
 しかしながら、僕は決して無理ではない、ということも理解しています。無理では無いならできる。
 
 エマオでの合宿はいい機会になると思います。まぁ、一言。
 
 
 「楽しんでこい」と。
 
 
 いつか彼らと、彼らに関わる人がディベートの楽しさに気がつくことを願いつつ・・・・

投稿: Mario | 2005.04.24 12:31

お久しぶりです。伊藤です。
稀に拝見させていただいております。
私のblog(昨日ようやくDBの設定とか終了しました)もたまに見てください:-)

私信ですが、今はオヤジの会社に就職をして(大学は中退しました)、毎日忙しく過ごしております。
今、就職活動をしている連中より、約1年6ヶ月程早く社会に出ましたが、何とかやっていけそうです。

閑話休題。
名越先生に相談があります。
私は、どうしても顧客と上手に会話ができません。
そこで、ディベートに参加したいと思っております。
ディベートへ参加することにより、相手に納得のいく様な会話のスキルを身に付けることができると考えたためです。
職種としてはコンサル系営業になるので、大変有利なスキルだと考えております。

ディベート自体の議題は、なるべく簡単なものである方が良いと考えております。
(なぜなら議題に関しての調査に時間を割くことができないから)
ログの意見を反対しているように、思われるかも知れませんが、
勝ち負けではなく、スキルの上達と言った部分に焦点を置くためです。

そこで、名越先生が知っている、私でも参加が可能なディベートサークルなどを紹介していただければ幸いです。
ご連絡はメールでも、私のblogでも、電話でも(笑)結構ですので、よろしくお願いします。

一方的な発言となり、大変恐縮です。
長文駄文お許しください。

投稿: 伊藤裕史 | 2005.04.28 00:26

初めまして。ディベートが大好きな高校3年生です。
名越先生のblogを読んでとても共感しました。

どれだけ準備をしたって試合で失敗するのがディベートですよね。
でも、負けた後気持ちの整理がついたときに「楽しかったな」と思えるかどうかは、試合を迎えるまでの自分のがんばり次第だと思います。
努力したからこそ、ディベートの楽しさに触れることが出来る。
努力したからこそ、自分も仲間も楽しむことが出来る。
努力したからこそ、怖さや辛さが分かるのだと思っています。

私は、去年の全国大会で予選敗退をしてしまい、気持ちの整理がある程度ついた頃、決して「楽しかったな」とだけ思うことは残念ながら出来ませんでした。
自分自身は何ヶ月かをディベートだけに費やして、全国大会前には数日で5キロも体重が減ってしまった程努力しました。
でも、自分自身のことしか見えていなかったように思います。私のチームは実質2人で準備を進めていて、他の2人は指示通りに試合に出ているだけといった状況でした。つまり、チーム内でディベートに対する思いに温度差があったのです。
私ともう1人のチームメイトは「なんであの子達は準備してくれへんの!?」と2人の間で愚痴を言うだけ・・・決して本人たちに直接言うことはしませんでした。でも、今思うと大きな間違えだったなと思います。
ディベートはチーム全員で気持ちをひとつの方向に持っていかないと、どこかでボロが出てしまいます。実際、私のチームはここぞというところでいつも勝つことは出来ませんでした。立場的にも本当はチームの気持ちまでまとめなければいけなかったのにと後悔しています。
それでも、私はディベートが本当に大好きで大好きでしょうがないのは、やっぱりディベートの楽しさを知っているから。部長さんには仲間と楽しむことが出来るように、私が出来なかったことを目指して欲しいし、部員の皆さんには、「文句を言う前に真剣に取り組んでみなよ!」と言いたいです。

何事もいい加減ではいい加減なものしか得ることは出来ないと思います。

ついつい熱くなってしまいました・・・少しずれてしまったような感じもしますが・・・本当に長々と失礼致しました。

投稿: pino | 2005.05.01 00:33

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